私だけは R.L 〇 ページ6
「...」
今日も図書館から廊下にバタバタと騒がしくなる足音が響き渡る
「(毎日よく...一種の才能だね)」
課題の為に借りた本を抱え直す
同じ寮のはずなのにこの違いは何なのだろう
「授業始まるよー！」
「今行くわ！」
友達のマリアと一緒にあの占い学の教室に急ぐ
「じゃあねA！」
「はーい」
私の友人は可愛くて、優しくてすこぶるモテる。彼氏がいるのも納得するぐらいだ
向こうの方で彼氏と楽しそうに話すマリアを見て、今日は誰と組もうかと息を吐く
「ここいいだろ？」
「シリウス！」
返事を聞く前にシリウス・ブラックが座るとリーマス・ルーピンが慌てた様に立っていると、タイミング悪く先生が来ておずおずと隣に座った
「勝手にごめんね。女の子達が...ちょっと...」
苦笑いしながら小声で話すリーマスの肩越しに女子からの妬ましい視線が絡んだ
「別に構わないわ」
授業が始まると睡魔と戦いながら目の前の水晶玉を見つめた
狭いテーブルに3人は厳しい。それが男子二人なら尚更でシリウスは教科書を開けっぱなしで居眠りしてる
「「...」」
特に会話もなくノートを取って授業が終わると、そそくさと荷物を纏めて出て行く
「おいおい...。なにか話題ぐらいあるだろ」
今まで目を閉じていたシリウスがパチッと目を開けて溜め息混じりに言うと、リーマスも溜め息を付いた
「おかしいな...隣にいるだけで緊張して話せなかったよ」
「頼むぜリーマス...」
「作成失敗かい？」
ジェームズが加わって話しながら授業中の事を話すと、腹を抱えて大笑いされた
それからまた新たな作戦を練り、夜まで待つ事にしたリーマス
「ねぇ久しぶりに3人で食事しない？」
「いいね！でもお邪魔じゃない？」
「全然！実は前から話してたの。前みたいに話して食べたいなって！」
マリアの提案で彼氏であるピーターと合流して広間に向かいながら話す
「(本当にいい人と巡り会えたね)」
仲睦まじく話すマリアとピーターの美男美女カップルに、見えるAは密かに羨ましく思った
「そうなの！それでアベルが呪文間違えて爆発して皆大笑いよ！」
「あははは！僕も負けてないけどね。マリア、怪我しなかった？」
「大丈夫よ！こう見えて頑丈なんだから！」
「すぐ風邪引くくせに」
「そ、それは仕方ないでしょ///」
「...」
広間に着いてから話される恋人達の会話
目の前で繰り広げられる話を聞いてしまっていいのか？なんて思ってしまう
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作者名：マルル | 作成日時：2021年4月7日 8時
