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驚いて体を離して鬱くんを見る。鬱くんは、柔らかく笑っていた。
「ほんと？」
「ほんとほんと」
「…嘘じゃない？」
「信用そんなにないん？」
「だって、沢山女の子誑かしてた」
「…ノーコメントで」
嘘つき鬱くん。でも、なんでだろう。その言葉たちは、嘘じゃない気がした。幼馴染の勘ってやつかな。
信じてくれへんの？と眉を下げて鬱くんが問う。…でも、信じるも信じないも。私は、ずっと。鬱くんのことが、
「すき、だよ」
「ん？」
「私も、鬱くんの事が、すき」
一文字ひともじ少しずつ、奥の方へずっと大切にしまってた言葉を取り出す様に紡いだ。今にも消え入りそうな私の声を、鬱くんは何も言わず目を合わせて聞いてくれる。それだけでも、すごくうれしかったのに、
「…やったら、僕と付き合ってくれへん？」
鬱くんは、そう笑いながら問いかけた。
ずっと、ずっと。叶うはずないと思ってた。目の前の出来事が信じられない。でも嘘じゃない、きっと。
私は、うん、と頷いてまた鬱くんに抱き着いた。あぁ。境界線を越えて、よかった。
「今さっき、鬱くん。私の知らない声と顔してた」
「ん？そうか？」
「そう。彼女さんとも、普段の私に対してとも違ってたから」
「あー…それはきっと、」
愛おしくてしゃあないって顔やろうなあ。
＊
「おー、大せんせ。やっと例の幼馴染と付き合ったんやって？」
「広まんの早いな。せやで、ようやく！何年越しやと思うとるん？」
「別に興味ないわ」
「あぁん、ちゅめたい…」
「でも。好きでもない女と付きおうたりして、面倒なことすんなあ。両想いなの知っとったんなら、先生の方から告白すれば早かったんとちゃう？」
「甘いで、シッマ。俺から告白したら意味ないんや。あっちから踏み出すことに意味あるんやで」
「というと」
「甘く対応しときながら、好きなんて雰囲気は出さん。対してあっちは、特別対応なのは違わんけど、異性として見てくれへんことに苛つく一方で好きっていう気持ちが張り詰めていくだけや。それが爆発して、自分から一線踏み越えて来たんなら。なあ？、」
もう、俺しか見えへん。離れようなんて絶対思わへんやろ
「…変な男に好かれたで、ほんま」
「誉め言葉として受け取っとくで」
境界線を踏み越えておいで。そしたら、もう離したらんから覚悟しときや。
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ももね(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます！喜んでくださったようでうれしく思います。私自身も「お友達から始めませんか、」は特にお気に入りのお話でしたので続編を書くのはとても楽しかったです！この度はリクエストありがとうございました！ (2020年5月14日 22時) (
レス) id: 2fa0c60296 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - ももねさん» ももね様！リク消化ありがとうございます！もう好きすぎて言葉に表せないくらい好きです！ももね様！本当にありがとうございました！愛してます！ (2020年5月13日 22時) (レス) id: ed57538bc3 (このIDを非表示/違反報告)
ももね(プロフ) - 天真爛漫さん» ありがとうございます！天真爛漫さまのご希望に添えたなら幸いです。今後ともよろしくお願いします！ (2020年5月8日 10時) (レス) id: 2fa0c60296 (このIDを非表示/違反報告)
天真爛漫 - 作者様、素敵な作品を書くてくださり、ありがとうございました！！ (2020年5月6日 21時) (レス) id: 545c0410b5 (このIDを非表示/違反報告)
ももね(プロフ) - りんごさん» はじめまして！コメントありがとうございます。ありがとうございます…！好きなフレーズを題名にさせてもらいました！^^リクエスト承りました！執筆が完了次第投稿させていただきます。よろしくお願いします！ (2020年5月3日 23時) (レス) id: 2fa0c60296 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももね | 作成日時：2020年4月13日 19時
