23 set ページ24
____きっとアイツが音駒の脳であり、心臓ってとこかな。
昔から弧爪は物静かなやつだったが、その分周りのことはよく見ていて、その分析も本質に迫ったものが多かった。
だが、自分から発信することは殆どないため、弧爪の様子を意識していないやつには、彼の分析に触れることすらない。
しかし、弧爪の幼馴染みである黒尾は弧爪の変化に気づくことが出来るため、黒尾によって弧爪の良いところが生かされているのだ。
「うーん………これは一筋縄ではいかないと言うか………うちとは相性の悪い相手っぽいっすね。」
俺の言葉にピクリと反応した烏養が眉間に皺を寄せたまま、チラリとこちらに視線を向けた。
「あ………?どうゆうことだ?」
「……その、まだわかんないっすけど……元々の音駒のプレースタイルに、研磨…いや、音駒のセッターの性格と言うか……プレースタイルが合わさると、よりうちの勢いプレーとは相性が悪そうなんすよ。」
考えるような仕草をする烏養が、反対コートに立つ弧爪を見つめながら、苦々しい表情になり、唸り始める。
「……確かになぁ………なんっか気持ち悪いな………様子を窺われてるっつーか……観察されてるっつーか………」
「はぁ………そうですか?」
隣にいる武田が不思議そうに首をかしげる。
コートの上では旭の強打が決まり、サーブ権が烏野へと移っていた。
俺はあることを思い出し、菅原の肩をトントンと叩き、西谷を指差すとにっこりと笑いながら頷く菅原。
「先生。今丁度リベロとの入れ替わりがあるので、説明しますね!」
「はいっお願いしますっ!」
菅原の分かりやすい説明に武田が真剣に耳を傾けているその隣で、俺は再びコートへと意識を戻す。
コートの中では弧爪が月島のフェイントを静かに見つめてた。
………やっぱり……研磨の奴……凄い視てるな……
ピーーー
まもなくして音駒サイドからタイムアウトが取られ、それが終わると音駒サイドのフォーメーションが変わっていた。
「………ん?……これ……デディケートシフト……か?繋心さん………これってまさか……」
「…A…もしかすると……日向の動きの誘導……なのか?」
「多分……犬岡って奴を日向にマンツーさせて、日向の動きに慣れさせるんじゃないっすかね。……アイツ大柄だけど、すばしっこそうですし。……あ、ほらまた日向の速攻に触った。」
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haroki(プロフ) - 桜覇 春希さん» ありがとうございます!更新頑張りますp(^^)q (2015年2月11日 17時) (レス) id: 40730f2243 (このIDを非表示/違反報告)
haroki(プロフ) - 霧時雨さん» 嬉しいコメントありがとうございます!!大好きだなんて本当に嬉しいです(//∇//)これからもよろしくお願いします! (2015年2月11日 17時) (レス) id: 40730f2243 (このIDを非表示/違反報告)
桜覇 春希(プロフ) - 続き楽しみにしてます! (2015年2月9日 6時) (携帯から) (レス) id: 33bca1be37 (このIDを非表示/違反報告)
霧時雨 - この作品、大好きです♪ とても面白いです!! これからも応援させていただきます!!更新頑張ってください♪(WωT)←クロ (2015年2月7日 11時) (レス) id: 81dd617abe (このIDを非表示/違反報告)
haroki(プロフ) - カノlove ショタloveさん» コメントありがとうございます!面白いと言っていただけて本当に嬉しいです(>v<)更新頑張りますので、今後とも応援してくださると嬉しいです☆ (2015年1月24日 0時) (レス) id: b2ef463a0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:haroki | 作成日時:2014年11月27日 21時