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何だかんだとあっという間に練習は終わり、部員たちはクールダウンに入る。
先に片付けを始めた1年たちを余所に、俺は3年生たちにストレッチのやり方について指導をしていた。
練習中に少し太ももに張りを感じていた東峰の足をマッサージしながら、どこをどのようにマッサージすると効果的なのかと説明をする。
「___で、太股は乳酸が溜まりやすいから、なるべく強めに圧迫をして……」
説明をしながら両手の平でグイグイと包むように圧迫すると東峰が、おお!、と目を見開いた。
「Aさんっ!これ、すげーいいっす……!」
その横では見よう見まねで自分の太股をセルフマッサージする菅原と澤村の姿。
「へぇ………!確かに……強めにやったほうが気持ちいいですね。Aさん、凄いなぁ…」
「あーこれ、堪んないわぁ〜!すげー効くなっ!Aさん、本っ当に尊敬しますっ」
3人の称賛の声にほんのりと頬に熱が浮かぶのを感じる。
「えへへ〜〜んな褒めんなよ〜〜っ!何かハズいっ!……………でも、嬉しいもんだな…………ありがと!」
ふにゃりと笑う俺を見ていた3人がピシリ固まる。
………え?
何か、俺まずいこと言ったかな……!?
焦る俺とは裏腹に、一斉に手で顔を押さえ俯く3人の姿。
………だ、誰も目を合わせようとしてくれないんだけど………
ちょ、これ、どういうこと!?泣
(((不意打ちの笑顔は、反則ですっっっ///!!!)))
気まずい空気の中、そこに現れた救世主こと烏養繋心の一声により、俺の心は揺り動かされてしまう。
「おーA。ちゃんと働いてんじゃねぇか!エライエライっ!………あ、あと、明日、音駒との練習試合だからお前も来いよ?」
久々に聞いた単語に一瞬固まる俺の頭。
「へっ!?ね、音駒って、アノ音駒っすか!?!?____っぅ"ぐっっ!」
飛びかかる勢いの俺の腹に烏養の足がめり込む。
「落ち着け、バカ犬。ちゃんと、"ステイ"しろ"ステイ"。」
「ごほっ……ちょ、繋心さんっ完全犬扱いじゃないっすか!ひでぇ……!……だって音駒といえばウチの因縁の相手………"ゴミ捨て場の決戦"じゃないっすか!うわぁ……!」
「……やっぱり思い入れあるんですね。音駒に!」
目を輝かせる澤村たちに、笑顔を向ける。
「……そりゃあねっ!」
何はともあれ明日が楽しみだ!
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haroki(プロフ) - 桜覇 春希さん» ありがとうございます!更新頑張りますp(^^)q (2015年2月11日 17時) (レス) id: 40730f2243 (このIDを非表示/違反報告)
haroki(プロフ) - 霧時雨さん» 嬉しいコメントありがとうございます!!大好きだなんて本当に嬉しいです(//∇//)これからもよろしくお願いします! (2015年2月11日 17時) (レス) id: 40730f2243 (このIDを非表示/違反報告)
桜覇 春希(プロフ) - 続き楽しみにしてます! (2015年2月9日 6時) (携帯から) (レス) id: 33bca1be37 (このIDを非表示/違反報告)
霧時雨 - この作品、大好きです♪ とても面白いです!! これからも応援させていただきます!!更新頑張ってください♪(WωT)←クロ (2015年2月7日 11時) (レス) id: 81dd617abe (このIDを非表示/違反報告)
haroki(プロフ) - カノlove ショタloveさん» コメントありがとうございます!面白いと言っていただけて本当に嬉しいです(>v<)更新頑張りますので、今後とも応援してくださると嬉しいです☆ (2015年1月24日 0時) (レス) id: b2ef463a0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:haroki | 作成日時:2014年11月27日 21時