232 game ページ23
「……ははっ嫌だねぇ、歳取ると涙腺が弱くなって……ちゃんと届いたんだね。みんなの君への想いが。はぁ〜っ安心した。」
「まぁ、憧れだ、なんて言われると照れくさいんですけどね。……あの、よかったらこれからサーブ練やるんで見てってくれませんか？面白いと思いますよ。」
「ん？もちろんだよ。あそこにいるのは梟谷の木兎だろ？あとは……ああ、宮城の青葉城西の及川もいるね。彼はセッターだったよね？……つまり君の今の相方か。」
「そうですよ。二人ともビッグサーバーですからね。………じゃあ、俺は練習に戻ります。」
「うん、久々のAのスパイクサーブ、楽しみにしているよ。」
雲雀田監督の元を離れ、サーブ練へと向かうとすぐさま絡んできた木兎や岩泉らに質問責めを受けたが、それを受け流し、エンドラインへと向かう。掌にはボール。持っていると徐々に掌にボールの感触がなじんでいくのを感じる。俺の前にサーブを打っていた赤葦が、エンドラインの傍から離れていく。
壁ギリギリまで下がり、助走を長めに確保する。
ピッ
ギュキュ キュッ
つい今まで俺の掌になじんでいたボールは、俺の手から放たれ、天高く飛んでいく。
あぁ、早く、またあのボールに触りたい。
そんなことを考えながら己の体もボールを目指して飛び上がる。もっと高く、高く。
ド ガゴンッ
鋭角に放たれたボールは、サイドライン上へと勢いよく落下し、次の瞬間には体育館の2階部分へと飛び込んでいった。見ていたらしい岩泉が「あ〜あ」と憐れんだ声を上げる。
「げ、やっちまった。」
「むぅ〜〜。Aめ、俺より目立ちやがって……オイ、赤葦、俺だってあれくらい打て＿＿」
「俺っ取りに行ってきます！」
「むっ無視っ！？」(ゲーン)
さっさとボールを取りに走っていく赤葦に、がっつり無視された木兎がショックを露にしている中、こちらもすっかり梟谷の二人のやり取りになれてしまった岩泉が金田一の肩をポンと叩いた。
「おい、金田一。お前赤葦にAの忠犬ポジション盗られてんぞー？」
「なっ！？まっ待ってください赤葦さんっ！」
「………オイ、勇太郎のやつ、"俺の忠犬"には異論なしかよ。」
「だってそうだろ？」
「まあな。」
岩泉とふざけたやりとりをしていると、コートの方から自分を呼ぶ声が聞こえてきた。振り返るとそこには及川の姿。
「ほらほら、及川さんのスッゴいサーブにちゅうもーく！」
「ったく……はいはい。」
＿＿To transmit a feeling.
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雪マカロン - 好みにドンピシャにあってて凄く面白いです。1から7まで7週くらいするほど大好きです。続きまってます！ (2020年3月14日 7時) (
レス) id: 294dc32197 (このIDを非表示/違反報告)
あゆ - すっごく面白かったです続きが気になるので無理のない程度で更新して下さると嬉しいです(*^^*) (2020年3月10日 23時) (レス) id: 61bf71a8cd (このIDを非表示/違反報告)
めあ - すっごい面白いです!!この作品大好きすぎます！更新待ってます!! (2019年11月30日 7時) (レス) id: 0ac1360618 (このIDを非表示/違反報告)
ナチ(プロフ) - 内容がヤバイ位ドンビシャです。応援してます♪ (2019年4月17日 18時) (レス) id: 1fe5fa25a0 (このIDを非表示/違反報告)
こと - 作品めっちゃおもしろいです！更新楽しみです (2019年3月23日 8時) (レス) id: ecf82d82cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：haroki | 作成日時：2015年9月24日 22時
