226 game ページ17
ピーーッ
試合が始まる笛の音はいつだって心地よいものだと思う。この音が鳴れば俺は自分の中に燻る獣を解き放てる。さあ、暴れるぞ、と息をまく獣が、早くボールを寄越せと騒ぎ立てている。
「松っん、ナイスーっ！」
烏野サイドから上がったサーブは、松川によって程よく球速をいなされふわりとあがる。及川へとボールが届く前の一瞬、その目が俺へと向けられた。俺はそれを合図に体を深く沈めていく。
あぁ、このボールは俺のものだ。誰にも譲りたくない。
ドクドク、と高鳴る鼓動。
次の瞬間には高らかにあがる体は弓なりに弧を描いて。視界にはゆっくりとしたモーション上がってくるボールと、ネットの向こうにいる３人のブロック。でも、俺の手はブロックよりはるか上に存在している。
狙いは
ドゴンッ
「＿＿＿なっ！？」
烏野サイドが今目の前で起きた一瞬の出来事に驚嘆し、動きを止めた。ブロックに飛んでいた影山、月島、田中の３人も唖然としたまま固まっている始末。
「うおお！ナイスキーっ！！Aっ！すっげーな！」
「さっすがAっ！キレもコースも最高だったね！！」
その一方で青城は俺の本気スパイクに皆テンションを上げ、沸き立っていた。そんな俺たちを見て、やっと息を吹き返した烏野が途端に大騒ぎを始める。
「なっっんだっ今のっ！？半端ねぇな！」
「世界一のスパイクカッケェエ！！」
「………あんなの反則みたいなもんデショ。」
田中、日向、月島の三者三様なコメントに隣にいた及川がその口許の笑みを深めた。
「………さっきの通りAは今日も絶好調みたいだよ。みんなもAに負けないくらい暴れまくちゃおう。………さぁ、いくよ？」
「「「「オオッ！！」」」」
＿＿＿俄然士気が上がった俺たちは、次々とコンビネーションが決まり、得点番は既に20を目前としていた。だが、烏野も決して調子が悪いわけではなく、皆それぞれ良いプレーを見せている。
今も目の前では岩泉のスパイクを西谷がアンダーで上げ、そのままボールは綺麗に弧を描き影山の元へと落ちようとしている。そんな中、それは突然起きた。
キュ、 キュキュッ
ダンッ
ファーストテンポより明らかに早いテンポでスパイクモーションに入る日向。
スパッ シュルル
「＿＿っな！？」
ドガッ
目に映る光景に目を見開いていると、その掌に収まるように止まったボールを見事に日向が撃ち抜いた。
＿＿unbelievable，
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雪マカロン - 好みにドンピシャにあってて凄く面白いです。1から7まで7週くらいするほど大好きです。続きまってます！ (2020年3月14日 7時) (
レス) id: 294dc32197 (このIDを非表示/違反報告)
あゆ - すっごく面白かったです続きが気になるので無理のない程度で更新して下さると嬉しいです(*^^*) (2020年3月10日 23時) (レス) id: 61bf71a8cd (このIDを非表示/違反報告)
めあ - すっごい面白いです!!この作品大好きすぎます！更新待ってます!! (2019年11月30日 7時) (レス) id: 0ac1360618 (このIDを非表示/違反報告)
ナチ(プロフ) - 内容がヤバイ位ドンビシャです。応援してます♪ (2019年4月17日 18時) (レス) id: 1fe5fa25a0 (このIDを非表示/違反報告)
こと - 作品めっちゃおもしろいです！更新楽しみです (2019年3月23日 8時) (レス) id: ecf82d82cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：haroki | 作成日時：2015年9月24日 22時
