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「ハリー、誕生日おめでとう。」
「！ あっ、ありがとう。」
驚いた顔をしているだろう僕に微笑みかけて、Aは優しく僕の髪を撫でた。半透明のAは触ることはできないけど、なんとなく、触れられた部分が暖かく感じた。
Aは、不思議だ。
僕が4才のとき、遠出先でたまたま拾った黒い革の日記帳。なんとなく、叔母さんたちに気付かれないようにしなくてはならない気がして、そっと黙ってポケットの中にいれた。
あのときほど、従兄弟であるダドリーのお古のだぼだぼの服を着ていて良かったと思えることはない(お陰で日記帳が入ったのだから)。
家に帰ってきて、宝箱を開けるようにワクワクしながら自室で日記帳を開いた僕は、そこで宝箱よりももっと素晴らしいもの(人?)と出会えた。
それが、Aだ。
何も書かれていない少し黄ばんだ紙に触れると、突然現れた少年。いや、少年というよりは青年? 当時の僕が小さかったこともあり、とても大きく感じたのを今でも覚えている。
それから、彼は僕の扱いに酷く憤慨し、僕のことを励まし続けてくれた。こんなにも、親身になって優しくしてくれる人はAが初めてだった！
なんで体が透けているの、とか叔母さんたちには見えないの、とか成長しないの(初めて会ったときから姿がかわっていない)とか、時おり彼が呟くよくわからない言葉(呪文のようにも聞こえる)とか、どうして僕といてくれるの、とか。色々聞きたいことはあったけど、聞くとAが悲しむような気がして何も聞けなかった。
不思議なことが起きても、『Aだから』で済ませることにしていたのも事実だった。(例えば、今日僕が初めて行った動物園で蛇と話せたり、ガラスが消えたりしたこと)
その一言でAがいるからか、と思えるほどに、彼はそういうよくわからないオーラみたいなものを持っている。
、と僕は思い込んでいた。少なくとも、今この瞬間までは。
そして、孤島に建つ古小屋の木でできたドアが押し倒された。
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猫也 - 例のアレな人(誤字にあらず)とフォイの扱いに吹きました。 見ていて楽しいです。 (2017年5月1日 17時) (
レス) id: 3468c2ec8f (このIDを非表示/違反報告)
猫也 - すごく面白いです。 文章も読みやすいですし、更新がたのしみです。 待ってるので、頑張ってください。 (2017年5月1日 17時) (レス) id: 3468c2ec8f (このIDを非表示/違反報告)
緑猫 - Rさん» コメントありがとうございます！設定とかもろもろ滅茶苦茶ですが何とか辻褄合わせて頑張ります！ (2017年3月31日 0時) (レス) id: 0f1b657cd0 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - すごく面白いです！更新頑張ってください！応援してます (2017年3月30日 20時) (レス) id: 25d902fe11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緑猫 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=92287f70ddf83f82a39ea7c9d0c473c7...
作成日時：2017年3月23日 17時
