九十一 ページ44
気がつけば見知らぬ所にいた。
宗次郎「あ、目が覚めました?これ飲んでください。葵屋さんたちの素人薬とは違って、ちゃんとしたあの毒専用の解毒剤です。」
宗次郎が小さな粒を渡して言った。
Aはその小さな粒と、宗次郎を訝しげな目で見た。
『…本当?』
宗次郎「やだなぁ、本当ですよ。だって今貴女を殺す理由なんてありますか?」
『…じゃあ信じるからね。』
宗次郎「どうぞ。是非。」
飲むとそれはかなり苦かった。
それに悪戦苦闘していると襖の向こうから声が掛かった。
志々雄「おい宗次郎。」
宗次郎「はい?」
志々雄「Aの様子はどうだ?」
宗次郎「今起きられました。」
志々雄「そうか、入るぞ、A」
襖が開く。
志々雄「ずいぶんやつれたな。」
志々雄が楽しそうに笑う。
『お陰様で。早く帰してよ、みんな心配してくれてるんだから。』
志々雄「そりゃあダメに決まってんだろ。やっとお前を手に入れたんだからな。」
『…私、もう刀は捨てたのよ。』
志々雄「何?」
『だから、持ってたって意味ないでしょ。離してよ。』
部下「志々雄様!瀬田様!緋村抜刀斎が到着しました!」
志々雄「分かったよ、お望み通り捨ててやる。もうお前には興味ねぇ。」
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剣心 - ししおにキスされんのはゴメンだなww (2018年4月3日 18時) (レス) id: d86426f788 (このIDを非表示/違反報告)
柚姫 - 本当だ!すみません、ありがとうございます! (2016年5月28日 22時) (レス) id: 3ebe891132 (このIDを非表示/違反報告)
蘭秀(日本史love)(プロフ) - オリフラ立ったままですよ〜!このお話好きなのでこれからも期待してます♪ (2016年5月28日 19時) (レス) id: 9e25d5fa86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柚姫 | 作成日時:2016年5月28日 8時