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六十六 ページ19

夜の山奥で剣心は一人、薪を焼べていた。

このままの自分で志々雄と戦っては、Aを守ることができない。

もっと強くならねばならない

剣心は、隣ですやすや眠るAをちらりと見た。

本人は気づいていないかもしれないが…

Aは僅かだが確実に体を病んできている。

細身で華奢なAの体に剣術は合っていないのだ。

若い頃こそ無茶ができたが、今はもうあの頃の様に若くない。

これ以上戦わせたらAの体は…

剣心は首を横に振り、自分の思考を妨げた。

(駄目だ、そんな事。俺が強くなればいいんだ。Aを守ると約束したのは俺自身だ。)

『ん…剣心?』

Aが眠そうな目を擦りながら剣心を呼ぶ。

剣心「A!…すまない、おこしたか…」

『ううん、大丈夫。剣心眠っていいよ。見張り交代する。』

剣心「いや、俺はいい。Aこそ、もっと眠っていろ。」

『えー…駄目だよ。ちゃんと休まなくちゃ。』

そう言って頬を膨らませ、怒った様に見せる。

剣心「しかし…」

『しかしじゃない、ほら!』

Aは可愛らしく微笑むと両手を広げ、剣心を自らの胸に抱き寄せた。

剣心「っ!?なっ、何を!?」

年甲斐もなく真っ赤になる剣心。

『何って…こっちのほうが眠れそうだと思って。昔はよくやってたでしょ?』

剣心「…あ。」

『えっ……』

剣心が突然Aに口付けた。かなり深い。

『んっ……なっ何…?』

剣心「消毒。」

『消毒…?あ。』

志々雄の一騒動の事だろうか?

Aの顔が茹で蛸のようになった。

『もう、いいから早く寝て。』

剣心「…じゃあ、お言葉に甘えて眠らせてもらうよ。」

そう言うと剣心はにっこり笑い、Aの膝で眠り始めた。

『何なのよ…全く。』

Aは一人ぼやいていた。

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設定タグ:るろうに剣心 , 緋村剣心   
作品ジャンル:アニメ
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剣心 - ししおにキスされんのはゴメンだなww (2018年4月3日 18時) (レス) id: d86426f788 (このIDを非表示/違反報告)
柚姫 - 本当だ!すみません、ありがとうございます! (2016年5月28日 22時) (レス) id: 3ebe891132 (このIDを非表示/違反報告)
蘭秀(日本史love)(プロフ) - オリフラ立ったままですよ〜!このお話好きなのでこれからも期待してます♪ (2016年5月28日 19時) (レス) id: 9e25d5fa86 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柚姫 | 作成日時:2016年5月28日 8時

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