六十二 主side ページ15
そこには懐かしい風景が広がった。
ところどころの間接照明の下に飾られた美しい牡丹や百合は由美さんの趣味だ。
一直線に大広間へと伸びているやけに長い廊下。
宗次郎「Aさん！Aさん！」
『ん？』
宗次郎「ん？じゃないですよ、もう着きましたって。」
『え、もう？』
あらま、早い。
宗次郎「志々雄さん！Aさんを連れてきましたよ。」
宗次郎が襖に向かってそう言うと昔聞いたあの声が返ってきた。
志々雄「おう、入れ」
宗次郎「だそうです。行きましょうか。」
『ええ…』
宗次郎が襖を開ける
部屋の中央で悠々とくつろいでいたのは。
志々雄「久しいな、A。」
『そうね、あの頃はお世話になりました。…それで、ご用件は？』
志々雄『ヨソヨソしいぜ。俺がお前を呼ぶ理由なんか一つしかねぇだろ。』
『真実は由美さんがいるでしょう。』
由美さんが少し悲しむ目をした。
志々雄「…一夫多妻制ってやつだ。」
『おい。』
考えてなかったな、こいつ。
志々雄「まあ、俺の物にしないでも、俺の配下にお前を置きたい。抜刀斎と手を切って俺らと来い、A。」
『いやよ。私がもうそんなことしないのくらい、分かってるでしょ？』
志々雄「お前にはこういうのが向いてるぜ。」
『嬉しくない。』
志々雄「もう諦めろ、俺から目を付けられた時点でお前は終わりだったんだよ。」
『そんなことない、私はもう真実とは関わらないって決めたの。』
言い争っていると廊下から誰か来る気配がした。
志々雄「ちょうどいい、先輩のお出ましだな。」
真実がニヤリとわらう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 100人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
剣心 - ししおにキスされんのはゴメンだなww (2018年4月3日 18時) (
レス) id: d86426f788 (このIDを非表示/違反報告)
柚姫 - 本当だ！すみません、ありがとうございます！ (2016年5月28日 22時) (レス) id: 3ebe891132 (このIDを非表示/違反報告)
蘭秀(日本史love)(プロフ) - オリフラ立ったままですよ〜！このお話好きなのでこれからも期待してます♪ (2016年5月28日 19時) (レス) id: 9e25d5fa86 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：柚姫 | 作成日時：2016年5月28日 8時
