【るろうに剣心】ある優しい人斬りのお話。 (ページ10)

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九剣心side ページ10

Aの怪我は割と深く、治るのに少し時間がかかった。…斎藤マジ許さん。

それからこの間のようなことはなくなった。

…まあ俺がAを戦に行かせてないからな。

『剣心、私もう大丈夫だよ。体が鈍ってしまう。』

剣心「しかし…」

『近々あるんでしょ、最後の戦いが。』

剣心「っ！何処でそれを！」

『桂さんから』

剣心「…」

あのニコニコめ…余計なことを…。

『ねえ、なんか桂さんに対して失礼なこと考えてるでしょ。』

剣心「いいや？」

『ふーん？………剣心、お願い。私みんなの力になりたいんだ。』

剣心「…」

『ねえ…お願いだよ…』

剣心「…約束してくれ。無茶しないで、死なないで俺の元に帰ってくると。」

『！わかった、必ず。……私からもひとつ良い？』

剣心「ん？」

『帰ってきたら私と…こ…こ……恋仲に…なってくれませんか？』

剣心「！！…今じゃ駄目なのか？」

『帰ってきたら！じゃないと…』

剣心「じゃないと？」

耳が真っ赤だ。というか顔が真っ赤だ。美味しそうなリンゴみたいに。

『必死で帰ってきてくれないじゃない。…………ああっもう無言やめてよっ、恥ずかしいんだから！』

剣心「わかった。必ずその約束守る。」

そんな言葉をもらえるなんて、夢にも思わなかった。
俺は幸せ者なんだ。

『絶対だよ！』