【るろうに剣心】ある優しい人斬りのお話。 (ページ49)

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四十七剣心side ページ49

昨日はAのお陰でぐっすり眠れた。

『重かったんですけど。何してくれてんのよ。』

…少々お怒りでござる。

剣心「とりあえず行こう。あと4日くらいで着くぞ。」

『4日…だと…。』

絶望という言葉がすごく似合う顔をしている。

渋々歩き出したAに苦笑しながらも自分の荷物を抱え、彼女について行く…が。

剣心「お前は…なんで一本道なのに間違えるんだ。そっちは昨日歩いてきただろ？」

『…そうだっけ？』

早々に前後交代。まあ予想していた。

『ねえ、剣心？』

剣心「なんでござる？」

『今日の夜も野宿ですか。』

剣心「わからんが…多分」

絶望という言葉が((略

そんな他愛ない会話をしていたら夜になっていた。

『野宿…はぁ…』

剣心「なんでAは野宿が嫌なのでござろう？」

『私は外が嫌いなの！！』

…究極のインドア発言でござる。

剣心「まあ…もう少し我慢してほしいでござる。」

『はぁ……っ！！…剣心！』

剣心「！」

森の奥で複数の人の声がする。

剣心「まさか、志々雄！？」

『…それは無いみたいね。』

よく聞いてみればそこらの追剥ぎのようだった。

『どうする？』

剣心「ほっとくわけにもいかんでござろう。行ってみよう。」