【るろうに剣心】ある優しい人斬りのお話。 (ページ33)

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三十一剣心side ページ33

一週間後の今日、「五月十四日」

みんなは落ち着きがなくてキョロキョロしていたが、俺とAは対称にいつも通りのんびり過ごしていた。

弥彦「お前ら！何でそんなに落ち着いてんだよ！」

『んもー…うるさいなぁ…。焦ったって何も変わらないでしょ？』

弥彦「そうだけどよ…」

剣心「じゃあA、そろそろ行くか。」

『ん。』

薫「私達も一緒に…」

剣心「いや、話しづらいだろうから2人がいいでござるよ。」

『大丈夫だよ、薫さん。すぐ帰ってくるから。』

薫「ええ…行ってらっしゃい…」

そう言って俺たちは大久保さんに会いに行った。

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紀伊坂にて

『剣心、本当についてくるの？』

Aが静かに聞く。

剣心「ああ。…迷惑か？」

『うん』

剣心「おろっ」

『…なんてね。真実はとても凶暴だ。気をつけてよ？』

剣心「分かっている。」

『ならいいけど。』

歩いていると人だかりが見えた。

『あの、何かあったんですか？』

「ああ！大変だ！内務卿が殺されたんだ！」

剣心「なに！？」

急いで人混みを駆け抜けるとそこには

既に息途絶えた大久保さんがいた。

『…大…久保…さ…ん……？』

？「あなたたちもあんな風になりたくなかったら志々雄さんに刃向わない方がいいですよ。あと、Aさん。」

『！！』

？「志々雄さんから伝言です。“抜刀斎なんかやめて俺の女になれ”と。会いに来てくださいね。僕、Aさんとゆっくりお話しがしたいし。それじゃあ。」

そう言うと少年は一瞬で消えた。

Aの顔が強張った。