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当時の記憶を話していると、インターホンが鳴った。
バトラーが頼んだ食事を届けに来てくれたのだ。
私は運んできてくれたワゴンをベッド付近に寄せた。
『……今日くらいいっか』
一瞬行儀のことが頭の中を過ぎったが、ベッドに腰を下ろした。
そして、起き上がるだけでも辛い状態のイルミの口元に食べ物を運ぶ。
クッションにもたれかかった彼が、口を軽く開けて待っていたからだ。
『……痛くても、腕とか動かせない訳じゃないでしょ？』
「痛みが自発的か受動的かの違いだよ」
『あー……前者は避けようと思えば避けれるね。私を使って』
「そういうこと」
どうやら、彼には誰かに食べさせてもらうという行為に恥ずかしいという感情は生じないらしい。
個人的には多少なりとも恥が生じて、自分で食べる方を選ぶだろう。
そんなことを考えながら、ボトルを開け、二つのグラスにお酒を注いだ。
『流石にお酒は自分のペースで飲んで』
そう言いながら、彼にグラスを渡す。
一口飲んだ瞬間、両目が微かに開いた気がした。
その時はどちらか分からなかったが、二杯目も要求してきたため、お気に召したのだろう。
『……このお酒、バニラアイスにかけて食べても美味しいよ』
「へー……じゃあ、明日試そうかな」
『メニューに一応アイスあったけど、試すんだったらオススメがあるから買ってくるよ』
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梨色 - ありがとうございます！時間が取れた時に少しずつ書き進めていこうと思っています。 (2022年11月23日 19時) (
レス) id: bfcd433b02 (このIDを非表示/違反報告)
和 - 更新頑張ってください！ (2022年11月23日 16時) (レス) @page3 id: 06de6e20e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梨色 | 作成日時：2022年11月16日 23時
