18→26 years old ページ19
この国は、ファミリーネームが先に来る。
偶然かもしれないが確かめてみることにした。
彼に知っている限りの構成員のフルネームを挙げていってもらい、照合していく。
すると、全てのファミリーネームがリストに載っていた。
『多分、実子……もしかして、この教会を把握できてない？』
「構成員の怒りは全て政治家に向かってた。教会のことは認識すらしてないよ」
『え、じゃあ……依頼人はこれを使ってカエ＝セコオに接触するつもり……？』
実行日を遅らせようとしているのはこのためか。
破壊工作が行われる前に、テログループとはなんとか話し合いで事態を収める気なのだろう。
『……まあ、私がこれ以上考えても無駄ね。私の仕事はこれで終わり。……そっちはもう少しかかるだろうけど、頑張って』
「……あ、言っとくけど今回の手伝いは有料だから」
『私の方で依頼人に報酬の追加要求しとくよ』
「個人的な要求だったから、君が払わないとね」
『……エッ！！ ア、私が払うのッ！？』
驚いて彼の方を見ると、口角が本当に微かに上がっている気がした。
「冗談。次の仕事手伝ってくれるだけでいいよ」
『それ結局労働で支払えってことだよね』
「ちなみに三ヶ月後だから」
『聞いちゃいない……ん？ 三ヶ月後？』
三ヶ月後は既に要人警護の依頼が入っている。
国境を越える列車に乗り、無事に送り届けなければならないため、今からスケジュールを変える訳にはいかない。
『申し訳ないけど、三ヶ月後は無理。既に依頼が入ってる』
「残念だなァ。君が手伝ってくれたら効率良かっただろうに……その依頼、要人警護だったりする？」
『言えない。守秘義務』
「オレは要人暗殺の依頼が来てる」
『……暗殺？』
「そういえば言ってなかったね。オレの名前、イルミ＝ゾルディックだよ」
その名を聞いた瞬間、頭の中で最悪のイメージが駆け回った。
『ハハッ、スゴク嫌ナ予感ガスル……ッ！！』
――――――――――――
―――……と、まあ彼との出会いはこんな感じで、三ヶ月後は予感通りのことが起こった。
その時背中を負傷し、今でも傷跡が残っている。
段々と思考が現在に戻ってきて、イルミが水を飲み終えていることに気付いた。
退いてもらうよう今度は視線で訴えたのだが、驚いた。
半裸じゃないか。
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梨色 - ありがとうございます！時間が取れた時に少しずつ書き進めていこうと思っています。 (2022年11月23日 19時) (
レス) id: bfcd433b02 (このIDを非表示/違反報告)
和 - 更新頑張ってください！ (2022年11月23日 16時) (レス) @page3 id: 06de6e20e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梨色 | 作成日時：2022年11月16日 23時
