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しばらくすると、頭部が微かに動いた感じがした。
『あ、起きた』
「……おはよう」
『はい、おはよう』
視線を下に落とすと、彼の目はまだ開き切っていなかった。
薄目でこちらをぼんやりと見ている。
「今、何時……？」
『えーっと……午後七時前』
「え」
イルミの目が完全に開いた。
思った以上に時間が経過していたことに驚いたらしい。
『疲れてたんだろうね。相当』
彼は徐に体を起こそうとしたが、途中何を思ったのか頭部を元あった位置に戻した。
『なんで戻った？』
「もう動きたくないから」
『困るなぁ。どいてくれないと私が動けない』
「諦めて」
『シャワー浴びたいんだけど』
「それはオレも」
なら、なぜ動かない。
よく分からない言動に困っていると、彼は理由を端的に述べた。
かなりきつめの筋肉痛らしい。
体が思ったように動かせなくなるほどの。
ピークはまだ来ていないらしいが、今の時点で極力動きたくないそうだ。
『……頑張れ！ ピークが来る前にシャワー行け！！』
「えー」
『えーじゃない。先に使っていいから、さっさと浴びて来い！』
「……一緒に入る？」
『その冗談を言える余裕を体動かす方に回せ』
しばらく駄々をこねるような状態が続いた後、彼は体を起こしバスルームへ向かった。
見た感じ全然痛そうではなかったのだが、元から分かりにくい人物であるため、本人が痛いと言っているならそうなのだろう。
それにしても、彼がそこまでの筋肉痛になるほどの仕事はどのような内容だったのか。
すごく気になるが、守秘義務が一応あるため、聞いても教えてくれないかもしれない。
交代でシャワーを浴びた後、ダメもとで聞いてみることにした。
あと、なぜここにいるのかも。
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梨色 - ありがとうございます！時間が取れた時に少しずつ書き進めていこうと思っています。 (2022年11月23日 19時) (
レス) id: bfcd433b02 (このIDを非表示/違反報告)
和 - 更新頑張ってください！ (2022年11月23日 16時) (レス) @page3 id: 06de6e20e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梨色 | 作成日時：2022年11月16日 23時
