26 years old ページ1
私は猫を飼っていない。
基本的に動画を観たり、知人が飼っている猫を預かったりする程度の接触しかしていない。
一度、本気で飼おうかと考えたことがあった。
しかし、職業上難しいため、渋々諦める他なかった。
そのはずだ。
では、今感じている脚の上の重みは何だ。
丁度でっかい猫ちゃんくらいではないか。
『……？』
先程までソファーで寝落ちをしてしまっていた。
ぼーっとしていた意識が段々と覚醒し始める。
うっすらと目を開き、脚の上を見る。
乗っていたのは、当然ではあるが猫ではない。
『……ィ、ルミ……？』
予想だにしていない人物であった。
脚の上に頭を乗せ、死んだように眠っているように見える。
狸寝入りかもしれないが、彼は私が起きた気配と同時に起きて、先にあの目をこちらに向けていると思う。
『……起きてる？』
返答はない。
目も開かない。
どうやら、本当に寝ているらしい。
よく見てみると、目の下にうっすらと隈ができている。
心なしか、若干やつれているようにも見える。
勝手な推測ではあるが、直近の仕事が相当面倒で忙しく、十分な睡眠がしばらく取れていなかったのだろう。
限界が来て、ここで力尽きて眠ってしまったと……。
『……え、いや違う。そうじゃない。なんで？ そもそも、なんでここにいる？』
ここは、休暇のため宿泊中のホテルである。
完全なプライベートで、ここに泊まっていることは叔母しか知らないはずだ。
『どうやって知ったんだ……叔母が教え……いや、聞かれたから教えた……？ 教えるか？？』
考えたところで、本人から聞いてみなければ真相は分からない。
というか、彼が部屋に入って来た時点でこちらが起きるべきである。
頭を乗せた段階でも起きられなかったということは、こちらも相当疲れていたといことか。
『…………』
彼と知り合ったのは、もう随分と前のことだ。
それ以来、連絡は途絶えておらず、たまに飲みに行ったりもしている。
ある程度気を許してしまっているのが、起きられなかった原因の一つかもしれない。
ともかく、ここで動いてしまったら流石に起きてしまう可能性がある。
彼の目が自然と覚めるまで、寝落ちするまで読んでいた資料の続きを読むことにした。
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梨色 - ありがとうございます！時間が取れた時に少しずつ書き進めていこうと思っています。 (2022年11月23日 19時) (
レス) id: bfcd433b02 (このIDを非表示/違反報告)
和 - 更新頑張ってください！ (2022年11月23日 16時) (レス) @page3 id: 06de6e20e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梨色 | 作成日時：2022年11月16日 23時
