Live positively (ページ5)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:72,547 hit

想出主人公ページ5

Aside

夢を、みていた。

10年以上前のあの頃の夢を。

ーーーーーー

赤「Aの声、ええ声やなぁ。」

A「そうですか？」

紫「ダンスも完璧やしな。」

黒「顔もええしな。」

黄「しいて言えば、その無表情、なんとかならへんの？」

橙「そこは僕がカバーしますって～♪」

青「みんなもそう言うてるし、
ジャニーズ入ろっ。」

緑「今から一緒にデビュー出来るんちゃう？」

A「いや、あの～…

私、女ですけど。」

黒「あ～…なんとかなるやろ。」

紫「俺らとこんな息が合う奴なんて、なかなかおらへんで？」

橙「笑顔の練習からせなあきまへんよ？
にこ～ってほら。」

赤「よしっ、今からジャニーさんとこ行ってくるわ。」

A「いや、入らないですって。」

「ほんま、お前、男だったら良かってんに。」

両親は共にダンス講師で、ジャニーズの合宿所で専属講師の仕事をしていた。
一人娘の私は、学校が休みになると、
自分の時間をJr.の子達と共に歌やダンスに費やしていた。

関西Jr.と言われた彼らが、合宿所で本格的にレッスンを開始した頃から、私と彼らは年齢も近いこともあって急激に仲良くなった。

明るい彼らは私に元気をくれた。

前向きに生きる勇気をくれた。

彼らと過ごした楽しかったあの頃の夢。

軋むベットから下りると、朝日射し込むカーテンに手を伸ばし、窓を開けた。

爽やかな朝の風と共に、
あの頃に思いを馳せた。