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緑side
「メシ作るでー。」
「はい。」
部屋の隅で洗濯を畳んでいたAは、キッチンに立つ俺の隣に並んだ。
以前は当たり前のように2人並んで作っておったから、
Aがいなくなった虚無感でしばらくはキッチンに立てへんかった。
「何作りましょうか？」
「出汁巻。」
「はい。」
一年半ぶりのいつものやり取り。
いつも始めは出汁巻やねん。
いつもと違うんは、笑顔で頷くA。
言葉数が少ないんは変わらん。
今まではこいつが発する空気から、
考えとることを感じ取っておった。
やけど今は、
感情で表現してくれる。
「うん、うまい。」
「良かったです。」
「女将さんも料理うまいやんなぁ。」
「はい。
色々教えていただいたんですけど…なかなか女将さんのようには出来なくて。」
「そんなことないで？料理の腕あげたんちゃう？」
「そうですか？…嬉しいです。」
はたから見れば、恋人同士の会話に聞こえるかもしれへんけど…
Aの気持ちはわからん。
俺がこんなに、
思うていても。
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sangozygo(プロフ) - 初めまして。最初から最後まで一気に読ませていただきました。すごい面白かったです！！ありがとうございました。誰を選んだかは自分の脳内で楽しませて頂きますね(笑) (2017年6月28日 11時) (
レス) id: e74e44746d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芹生 | 作成日時：2017年4月25日 20時
