エイトの籠の鳥3 (ページ38)

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黒side

そのままウダウダと飲んどって、ふと見た時計の時刻はとっくに日付が変わっとった。
起きとるのは俺とヒナ。

…と、A。

「明日、俺と亮以外は仕事やろ？

そろそろお開きにした方がええんちゃう？」

「おん、そうやな。」

俺の言葉に同調して、ん～っとその場で伸びをしてから横になり出したヒナ。

「ふはっ、そのまま寝るんや。」

「しゃあないやろ。
ええ場所、でかい奴が占領してもうてるんやから。」

視線の先には気持ち良さそうにふかふかのラグで寝てる大倉。

その隣で丸まってるヤス。

比較的広めなヤスんちのリビングやけど、
こんだけ人数がおるとそれなりに場所は取る。

亮はソファーを占領して寝てもうて、

その下に寄りかかるようにすばるとマルが寝とる。

隣で横になったヒナからもすぐに寝息が聞こえてきよった。

(おっちゃんだらけやんけ…)

踏まないようにしてるんか、そろそろ足を動かしながら片付けをするAに声を掛けた。

「朝みんなで片付けするから、もう寝てええで？」

「あ、うるさいですか？
すみません。」

「いや、そうやなくて。」

「出来ればシャワーをお借りしたくて…」

申し訳無さそうに視線を向けた先を目で追うと、大口開けて寝てるヤス。

「そんなん聞かんでも平気やから、ゆっくり入ってき。」

「横山さんは…」

「明日オフやから、家帰ってから入るわ。」

「そうですか…じゃあお言葉に甘えて。」

そう言ってリビングを出て行ったA。

しばらくしてから聞こえてきた浴室からの水音に耳を傾けておったら、

寝室から出てきた時のAを思い出してもうて、カラダが熱くなるのを感じた。

(俺はあほか…)

大きなため息を吐いてから目を閉じると、
いつの間にか意識が遠のいた。