エイトの籠の鳥3 (ページ37)

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紫side

Aの話を聞いて、納得出来た。

あの日、あのロケん時、
マルと目撃したあいつが、
そうか…そうやったんか。

緑「Aは、そんな奴にやらへん。」

黒「当たり前や。」

Aは柔らかく笑って頷いた。

(あ～っもう、これは抱きしめるやろ‼)

ぎゅっ

「…心配、したんやで？」

「はい…すみません。」

隣に座っとったAを抱きしめた。

「あ～～～～‼
やっぱり嫌や‼

なぁ、A‼」

突然の亮の大声に、腕ん中のAの肩がビクッと動いた。

「亮‼飲み過ぎや‼
そんな大声出したらAが怯えるやんか‼」

赤「ヒナの声の方が大きいて…」

少し声のトーンを落とした亮が、俺の元にいるAを引っ張って亮の前に座らせた。

(亮、目ぇすわってんで。)

黄「選んで。」

「えっと…？」

黄「俺を選べ。」

「ええと…」

黄「はよ…うなず、け…や。」

だんだん小さくなる声とともにAにもたれかかるようにして寝てしもうた亮。

Aに優しく抱きとめられた亮は幸せそうな顔して寝とる。

(ほっと…したんやろな。)

「私…このままじゃ、いけないですね。

みなさんのそばにいれればいい、

それだけしか考えていなくて…」

そう言って項垂れるAに、

「ゆっくり考えればええって」

そう声掛けながら、亮をAから剥がしてソファーに寝かせた。