エイトの籠の鳥3 (ページ34)

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黄side

紫「なんやねん…
相思相愛やん俺ら。」

黒「ほんまやな。
…おん、ほっとしたわ。」

村上くんと横山くんは、そう言うと『腹減ったから何か買うてくる』と2人して部屋を出て行った。

ガバッ

青「あ～A‼もぉっ好きやぁ‼
好き好き好き好き好き好き好き好きやぁ～‼」

Aを、大倉からはがして抱きしめたヤスは、彼女の頭上でぐりぐりと擦りつけるように首を左右に振りながら言った。

グイッ
赤「おい、ヤス。
お前当分Aに触らせんぞ。

今回のこと反省せえ‼」

青「え～？」

赤「え～、やない‼
反省しとるんかお前は⁉」

「いえ、ですから、渋谷さん、
安田さんは何も…」

章ちゃんから引っぺがされてすばるくん腕の中にいるA。

すばるくんと章ちゃんのやり取りに困惑の表情をした彼女と目が合った。

瞬間、はっとした顔をした彼女は、
すばるくんの腕を抜け、
キョロキョロとリビング内に視線を彷徨わせて目当てのモノを持つとこっちへ来た。

「錦戸さん、あの、」

目前に差し出された紙袋。

「あぁ…おん。

なんか、すまん。

俺のせいやんな。
こんなことに…なってもうて。」

紙袋を受け取って、そっと彼女の手首に触れた。

痛々しい拘束痕。

やけど、
それが逆に、籠に縛りつけられた彼女が解放された残痕のようで、

何とも言えん気持ちになった。