団雪之扇 ページ11
彼らの元へ戻ってきたことを、
良かったと思う反面、
触れられない悲しさに胸が痛んだ。
彼らがカラダを求めることはなく、
それどころか私に触れる回数も数える程で、
それを寂しいと思う私は、
頭がどうかしてしまったのかと思った。
それと同時に、
今、
彼らが想いを寄せる見ず知らずの彼女達に対して、
湧き上がってくるこの気持ち。
…この感情は何というのだろう？
知らない
こんな感情。
胸中渦巻く黒い感情。
気分が悪くなる。
怖い
こわい
こんな自分が
…こわい。
私が彼らに必要とされているのかわからない。
私に、戻ってきて欲しいと
そう、言ってくれた。
けれど、
…けれど
それならなぜ？
なぜ…
私の中で堂々巡りする結論の出ない考えは、
私自身を卑屈にさせて考えることをやめる。
ここ最近いつもその繰り返し。
こんなに、
こんなに彼らを想うなんて。
私のような立場の人間がそんなことを想うなんて…
カミサマ、
これは罰ですか？
この仕事を選び、
勝手に彼らの元を離れ、
そして戻ってきた私への。
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sangozygo(プロフ) - 初めまして。最初から最後まで一気に読ませていただきました。すごい面白かったです！！ありがとうございました。誰を選んだかは自分の脳内で楽しませて頂きますね(笑) (2017年6月28日 11時) (
レス) id: e74e44746d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芹生 | 作成日時：2017年4月25日 20時
