My important place2 (ページ9)

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緑side

あれから数日後、レッスンも無く予定も無いオフの日、俺は合宿所へ向かった。

(俺って律儀やわ～、

偉いわ～

偉すぎるわ〜)

そんな事をしみじみ思いながら食堂まで足を進めると、すでに田山はそこにおった。

「わぁ～美味そ～」

テーブルに上には事前に頼んだ和洋折衷リクエストの品々。
田山の声は厨房の方から聞こえた。

「あ、すみません。まだ途中で…。

良かったら先に召し上がって下さい。」

(じゃあ遠慮なく、

冷めてまうしな。)

「いただきますー！！」

「はーい。」

ほどなくして、他の料理も出来上がったのか田山は皿を持ってこちらへ来た。

「どうぞ。…口に合うと良いんですけど。」

俺の前に座った。

「食べへんの？」

「さっき朝食を食べたばかりなので。」

「…ふぅん。

…てかさ、敬語やめへん？
同い年なんやろ？なんか気持ち悪いわ。」

「あ…すみません。癖で。」

「……ほんま、あんたってクセ強いで。

何歩も下がって口聞いてくるくせに、みんな迷惑してるんわかっててグループ入る言うし。

何も出来へんように見えるんに、アホかゆうくらいダンスむっちゃうまいし。

一番御門違いな俺に関西弁教えろ、なんて無茶言うし。

飯作るん、

めっちゃうまいし…。

ほんま、あんたの飯うまいわ。

ずっとココで飯作ってたらええんに。」

最後の方の言葉はめっちゃごにょごにょ言うたんに、こいつには聞こえてたらしい。

田山は苦笑して答えた。

「…皆さんのそばで、頑張らせてほしいんです。

足手纏いなのはわかってるんです。

それでも、

やらせてほしいんです。」

(ほんま…クセ強い奴や。)

「せやから、敬語はやめって。

言うとくけど、関西弁は1日にしてならずやで。

この飯で終わると思うなや。」

田山は大きく頷いた。