前向き前進 ページ20
デビュー会見当日
楽屋で先日撮影した写真が掲載された雑誌を見た。
…うん、今とは別人のようだ。
みんなに囲まれて笑顔で微笑む私。
女性らしく着飾った姿。
…なんかすごい違和感。
今の方がずっとずっと良い、
短い髪、
隠さない瞳、
彼らとお揃いのこの衣装。
楽屋内で思い思いに過ごす彼らを、改めて見回した。
(…これから、彼らと一緒に歩めるんだ。)
紫「出て行った瞬間、アレ？女子おらんやん？って雰囲気なったらどうする？」
黒「始めは絶対そう思うて。
髪長いやつおらんやんって…」
A「あはは…
きっと、
アンチ…多いでしょうね。」
黄「何？心配なん？」
A「心配というか…
…やはり足を引っ張ってしまうんだなぁ…って、
改めて実感すると思います。」
赤「そんなん気にすんなや。」
A「渋谷くんには言われたくないです。」
緑「あはははは。」
青「しぶやん、ざんね〜ん。」
赤「うっ…いや、あれはちゃうねんて。」
橙「いいで、いいで。どんどん言ってまえ〜」
赤「おい、こら。」
あれから考えに考えて、彼らを君付けで呼ばせてもらう事にした。
A「冗談です。
でも、良かったんだと思います。
あれが普通の反応だって実感させてもらったし、
イメージトレーニングも出来て…」
はた、と思い立ち私は彼らに向き合い頭をさげた。
「これからもよろしくお願いします。」
少し間を置いてそっと頭を上げると、
笑顔で私を見ている彼ら。
どんなことがあっても乗り越えていきたい。
ー彼らと。
そうここが
my important place
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 44人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：芹生 | 作成日時：2017年3月16日 21時
