正体 青 ページ9
生駒は次の日も姿を現さへんかった。
ー正体ー
俺らを迎えに来たマネージャーの動揺は徐々に顕著になって、
「どうしたんだろう…」「どうしよう…」
そうボソボソ呟きながら俺らを現場に下ろしてすぐどこかへ行ってもうた。
で、結局仕事はまた生駒抜き。
しぶやんが言う通り、
あいつは、ほんまにやめたんやろうか。
楽屋でも、仕事中でも、みんなあいつのこと考えとるはずやのに誰も触れへん。
特にしぶやんは機嫌が悪くて、みんな腫物を触るような感じ。
そんな雰囲気での仕事がようやく終わる頃、
マネージャーが俺らを呼びに来た。
これからメンバー全員で、ジャニーさんとこへ行くらしい。
…まぁ、そうなるやろなとは思ってたけど。
社長室の前まで来ると、ジャニーさんが誰かと話しとる声が廊下まで漏れ聞こえてきた。
「野放しにさせ過ぎたかなぁ…
首輪さえ付けておけば、ちゃんと飼い主の元に戻ってくると思ったんだけど…」
「社長が人の意見も聞かずに何でもかんでも拾うからです。」
「ん〜…」
「調査した生駒についての情報をもう一度申し上げます。
生駒A。
東京都○○区生まれ。
母親は幼い頃病死。父親の手で育てられる。
その父親は借金苦の末、生駒を高校卒業と同時に売 春宿に売った。」
「なんらかの理由でそこを出て間も無く僕が拾った。」
「そして3ヶ月程前、その父親がここに乗り込み生駒に金を要求。」
「あー…それは知ってる、盗聴してたし。
カラダを売れってさ。
まぁ、いくら要求されたかは聞き取れなかったけど、あの子にはすぐ用意出来る額ではなかったんだろう。」
ドアノブに掛けていた手が震えた。
その手を、信ちゃんは掴んでドアを開けた。
ガチャ
紫「やから生駒は…」
「そう。
YOU達の家に泊まらず、ホテル住まいをしながら稼いでた。
そんなことしなくても、一言僕に相談してくれればいいのに。
まったく、困った子だ。
…にしても、YOU達来るの遅すぎ。」
黒「やけど、すばるがやめろって言うたらしいです。
もう戻ってこんのとちゃいます？」
「そんなことでやめる子ではないと思うんだけど…
はぁぁ…
どこに行ったかわからなくなっちゃった。」
何も知らなかった俺達。
その罪も大きい。
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芹生(プロフ) - ゆきねぇーさん、いつもコメントありがとうございます。予定していたよりも長くなってしまい、今作で完結は厳しくなってしまいました。すみません。続編もお付き合いいただけるようでしたら、是非ともよろしくお願い致します。 (2018年3月23日 12時) (
レス) id: a784c79873 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきねぇー(プロフ) - ジャニーさんの冷たさが、ちょっとツボにはまる。小説だから、感情しだいでは、やさしさにも感じるし。意味を分かるのにおもしろくて。また、楽しみにしています・ (2018年3月22日 0時) (レス) id: 782068d67c (このIDを非表示/違反報告)
芹生(プロフ) - ゆきねぇーさん、いつもコメントありがとうございます。更新が止まってしまい、ご迷惑をお掛け致しました。冷たくされる時はとことん冷たく、その反対に想いが通じ合えば、優しく甘くあたたかく、ヒロインを大切にしたいです。 (2018年3月15日 14時) (レス) id: a784c79873 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきねぇー(プロフ) - ついにきましたねー。みんな、あったかたいです。 (2018年3月14日 20時) (レス) id: 782068d67c (このIDを非表示/違反報告)
芹生(プロフ) - ゆきねぇーさん、返信が遅くなってすみません。このドキドキが自分も大好きです！ (2018年3月3日 13時) (レス) id: a784c79873 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芹生 | 作成日時：2018年1月8日 10時
