私 主人公 ページ1
Aside
信くんにAだと知られたあの日、
ジャニーさんとの約束を、破ってしまった。
『キミが女性だということを知られてはならない。
バレたら即刻グループを脱退。』
この一年、彼らと過ごした幸せで満たされた日々を失いたくなかった。
…もう離れたく、なかった。
…だから、信くんの優しさに甘えてしまった。
守ってくれると言った信くんの優しさに。
それが良かったのかは、今の私にはわからない。
今の私には『前向き』な精神は、ない。
今の私はあの頃の私。
後悔することを恐れているあの頃の私。
信くんにAだと知られてから数日、
ずっと考えていた。
そして気付いてしまった。
…自分の気持ちに。
関ジャニ∞で、廣瀬Aとして活躍していくには、そんな『私』の存在は必要ない。
今の『私』はいらない。
『いつからキミは、そんなに僕に頼るキミになったんですか？』
『私』の中で『僕』が言う。
…その通りだ。
今の私は意識のほとんどを『僕』に委ねている。
私になるのが恐かった。
言いようもない後悔に押しつぶされそうで。
『私』Aと
『僕』廣瀬
彼らと活動し始めた頃は、『私』と『僕』は同じ意識内で、私自身が『僕』だった。
けれど、いつしか『僕』は『私』にあった明るく前向きな精神を全て吸収して、私とは別物のような『僕』になり、『私』の中で『僕』という違う人格を形成した。
Aのカラダを『私』と『僕』が共有している、そんな感覚。
それでも、私は『僕』の時でも意識はあった。
ポジティブな廣瀬Aに、私は憧れた。
『いつでも笑顔で』いられる『僕』、私の理想像だった。
私はというと、内向的で根暗で無表情で感情が乏しくて、笑うことも出来ないあの頃のAに逆戻り。
…けれども、それで良いと思った。
今の関ジャニ∞に必要なのは、Aではなく廣瀬。
出番がない『私』は、いらない存在。
女である『私』は、やはりいらない存在だった。
だってあの頃から彼らが必要としていたのは、女である私ではなかったんだから。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 184人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「関ジャニ∞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
光婪(プロフ) - 芹生さん» 私も作品作ってますが文を考えるのは大変ですしごちゃごちゃにならないようにするのも大変です！焦らず素敵な作品作って欲しいと思ってます。作者様が迷惑だなんて思う必要はありませんよ！スランプ等は付き物です！お互い頑張りましょう^^* (2017年9月3日 20時) (
レス) id: 9e395ba8f7 (このIDを非表示/違反報告)
芹生(プロフ) - 光婪さん、コメントありがとうございます。更新が遅く、御迷惑をおかけして申し訳ございません。そして応援頂きまして、本当にありがとうございます。これからもお付き合い頂ければ幸いです。 (2017年9月3日 19時) (レス) id: a784c79873 (このIDを非表示/違反報告)
光婪(プロフ) - はじめまして！1から読ませていただいてます！これからの展開にワクワクしながらたまに読み返したりしてます！がんばってください！ (2017年9月3日 13時) (レス) id: 9e395ba8f7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：芹生 | 作成日時：2017年8月7日 20時
