検索窓
今日:7 hit、昨日:9 hit、合計:482,602 hit

お化け屋敷!【Gside】 ページ43

「マジで言うとんのかお前。」
「マジ!」
「腕の一本ぐらい貸してやるけど。」
「必要あらへん!」

俺と話してるはずなんだがまったくこっちを見ようとしない。目の前のお化け屋敷の入り口をガン見して唇を噛んでいる。


「では次の方ご案内致します。あれ?よろしいんですか?手とかお繋ぎにならなくて。」
「ああ気にしないでください。こういうやつなんで。」
「はあ……」

では、と言ってスタッフが仕切り直して諸注意を説明する。
隣の奴は大丈夫か等の質問系に対してただ頷くだけの機械になっており多分全く話を聞いていない。


俺に頼るAが見たいと言うとAは頼らなくたって平気だから絶対頼らないと言ってきた。その時点でAの論点は頼る頼らないにフォーカスされているのでお化け屋敷に行くということは決定事項になっているのだが負けず嫌いな彼女は気づかない。
俺が毎度毎度使う手法なのにいつも律儀にひっかかんなこいつ。


「それでは、行ってらっしゃいませ!」

ああ俺も聞いとらんかった。なんやったっけ学校って設定なんだっけか。


「おいA、」
「えっなに!?」
「……や、お前が話聞いてるわけなかったわ。」
「あっ、いや、聞いてるよ聞いてる!これから行くんでしょ?ほら行こうか。」
「あんまり無理すんなよ?」
「いい人そうなこと言ってるけど私欲だよね!?顔ニヤついてるからね!?」
「お前そんなこと言うてええんか?お?ビビらすぞ?」
「やややってみればええんちゃう?」
「既にビビってんじゃねえか!」
「いや余裕余裕。ほんと余裕。」
「まあ別に───」

涙目で我慢してんのもそそるからええんやけど。


「え?なんて?」
「おら何ぐずぐずしてんだよ行くぞ。」
「ままま待って押さないで!」

↑【Gside】→←↑



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (233 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
582人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

雛菊(プロフ) - 美桜さん» 通知に気づかず返信が遅れてしまい大変申し訳ありません!2ヶ月以上も前に……(汗)読んで頂きありがとうございます!計算高いトントンはめちゃくちゃ気に入ってるので嬉しいです! (2017年5月15日 1時) (レス) id: c858a49007 (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - ヤバいヤバいグルさんも超格好良すぎだけど、トンさんの計算高い感じも格好良すぎぃ! (2017年3月4日 8時) (レス) id: 7a0b0fb690 (このIDを非表示/違反報告)
雛菊(プロフ) - 酒呑童子さん» あああどうもありがとうございますうう!! (2016年11月28日 13時) (レス) id: 6d4fabdf41 (このIDを非表示/違反報告)
酒呑童子 - お化け屋敷のお話がすごく好きすぎて何回もハイルグルッペンしそうになりました...!これからも頑張ってください! (2016年11月28日 0時) (レス) id: 31dd048566 (このIDを非表示/違反報告)
雛菊(プロフ) - テル@コクさん» おおおここにまた我々の忠実な信徒がひとり!ありがたいお言葉です!!がんばります〜〜 (2016年11月27日 9時) (レス) id: 6d4fabdf41 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:雛菊 | 作成日時:2016年8月26日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。