【リクエストgr】お化け屋敷？ ページ40
※番外編になります
「ん。」
「あ、ありがとう。」
突然視界に入ってきたアイスクリームを見て慌てて読んでいた本を鞄にしまった。
まさかそんな気の利いたエスコートをされるとは思わなかったから。
「どーいたしましてっ、と。」
そんな私をよそに意外性を見せてきた張本人である総統は隣のソファに腰を下ろした。彼のアイスはやっぱりチョコレート味。
たまには違う味でも食べてみればいいのに、と思いながら総統が買ってきてくれたいつもの抹茶アイスを口にした。
……でも恥ずかしながらこの味が1番です。
グルちゃん、そこもわかって選んできてるんだろうなぁこれ。
そう思うとつい顔が綻ぶ。
すると隣からはくくく……と邪悪な笑い声が聞こえてきた。
「……何笑ってんの。」
「いやぁ？べつにい？？」
ニヤつきながらこっちから目線を逸らさないのが非常にムカつく。だから、アイス溶けてるよと嘘をつけば、えっマジどこ、とあからさまに慌てだした。
なんだこいつちょろいなと思って嘘、と返すと今度は無言で睨みつけられる。
でもこっちの目線の方が楽でいいやと私は上機嫌でアイスを頬張った。
今日は少し遠出して大きなショッピングモールに来ている。地下に屋内型遊園地があったり普通の服や雑貨や家具もあったりする結構大きなところだけど別にデートにしにきたわけじゃない。
「それでお目当のものは買えたの？」
「まあな。」
足元に置かれた大きな紙袋とそれに描かれた本屋のマーク。この人と恋人同士になったところで色気づいたことなんてあんまりない。
ここにある本屋は生活圏内では1番大きい。だからいつもマニアックな本を買う総統御用達というわけだ。
「すまんな付き合わせて。」
「いいよ、私も色んなもの見れて楽しかったし。」
「なんだお前見ただけなんか。」
「電気屋は見てるだけで楽しいけど衝動買いするには高いんだよ。」
「買ってやってもよかったんだぞ。」
「そう言うと思って別行動を提案しました。」
「……全く余計な気を使いやがって。」
総統は自分の財布を見て金が余った、と呟いた。
財布の中にはまだお札が何枚か入っていた。どうやら元から私に何かを買ってくれるつもりでお金を準備してきたらしい。
せっかく用意してきたのに使う機会を奪われて不服そうに口を尖らせていた。
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雛菊(プロフ) - 美桜さん» 通知に気づかず返信が遅れてしまい大変申し訳ありません！2ヶ月以上も前に……（汗）読んで頂きありがとうございます！計算高いトントンはめちゃくちゃ気に入ってるので嬉しいです！ (2017年5月15日 1時) (
レス) id: c858a49007 (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - ヤバいヤバいグルさんも超格好良すぎだけど、トンさんの計算高い感じも格好良すぎぃ！ (2017年3月4日 8時) (レス) id: 7a0b0fb690 (このIDを非表示/違反報告)
雛菊(プロフ) - 酒呑童子さん» あああどうもありがとうございますうう！！ (2016年11月28日 13時) (レス) id: 6d4fabdf41 (このIDを非表示/違反報告)
酒呑童子 - お化け屋敷のお話がすごく好きすぎて何回もハイルグルッペンしそうになりました...！これからも頑張ってください！ (2016年11月28日 0時) (レス) id: 31dd048566 (このIDを非表示/違反報告)
雛菊(プロフ) - テル＠コクさん» おおおここにまた我々の忠実な信徒がひとり！ありがたいお言葉です！！がんばります〜〜 (2016年11月27日 9時) (レス) id: 6d4fabdf41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雛菊
| 作成日時：2016年8月26日 23時
