【d】ぎすmemoGS【短編番外】

↑ ページ4

「なななんでここにおるん自分！？」
「合鍵、返しにきた。」
『大先生嫁さん来たんwwwww』
「初めまして、いつも動画拝見させてもらっております〜！元！嫁の真城Aと申します〜」
『あっwどうもご丁寧に！我々だのゾムと申します〜』
『トントンですw』
「いつも無能でクズでろくでなしの元！旦那に付き合って頂きありがとうございます〜！」
『大丈夫ですよ周知ですんでーwww』
「なぁ、Aさん……？」
「なに？元旦那。」

別れてもなお、幼馴染だからこんな感じ。
姿形は清楚を体現したような人だが口を開けばこれだ。


「……さっきの話どこから聞いてたん？」
「ゾム、元嫁な。から。」
「ほぼ全部やん！なんでもっとはよーーーー」
「未練、あるんだ。」

何年何十年も聞いた鈴がなるような淑やかな声に射抜かれる。


「ある。」
「ずるい人。そんなに真っ直ぐ見られたら何だか振ったこっちが悪いことしてるみたい。」

諦めたように笑う彼女はやっぱり綺麗だ。
自分には勿体無いくらいに美しくて凛としてて、純白で。
そういえばウエディングドレスを見た時は天使が降りたんじゃないかと思うくらい可愛かったな。


「…お前、俺のこと好きなのに振ったやろ。」
「そっちこそ、私の気を引くために浮気なんてしちゃって。」
「…………」
「…………」


俺が手を広げたと同時にAが抱きついてきた。
結局、俺たちはこうなるんやな。


「なー、A」
「んー？」
「僕のこと愛してくれへん？」
「あら可哀想に。他の女は愛してくれなかったんだ？」
「いや、何故だかわからんけど僕が他の女愛せへんかったんや。なんでやろな？しゃあないからAのこと愛したるから代わりにAも僕のこと愛してや。」
「そりゃーしかたないねぇ。仕方ないから私が鬱くんのこと、愛してあげるよ。」


抱き合ったまま紡がれる2度目の誓いの言葉。
雑すぎておもろかったみたいや。何や涙出てきたな、A。


〜・〜・〜・〜・〜・〜・


『でも意外やな。古式さんみたいとか言うからもっと消極的な子かと思ったわ。』
「別にゆかりみたいとは言うてへんで。Aみたいな清楚な見た目の子がタイプってだけや。それにな、Aは今はこうやけど夜になったらもーそれはそれは奥手で可愛い声で啼くからな。お前ら知らんやろ。」
『知ってるわけないやろwww』
「何威張ってるのよ。動画で絶倫とか言ってるけど3回ももたないくせに。」
「ちょ！Aそれバラしたらあかんやつやって！」

【knsm】見つけちゃった→←【utu】take2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す