うるさいです先輩。

#23 ページ23

｢琴乃ちゃんはさ〜、直弥のどんなとこが好き？｣
お洒落なカフェではじまりました。
琴乃さんの恋愛相談。

ストローでアイスティーを少し飲んだあと、肘をつき顔をすこし傾ける。剛先輩はなぜか知らないけどイケメン感をだしている。
いや、イケメンですよ、たしかに。だから様になるんですけど。というよりもそれ、漫画でしかみたことない。実際にやる人いるんだ……。

琴乃さんは少し下を向き
それからしっかりと前を向く。

｢えっと……、些細なことに気づいてくれるところとか、わけへだてなく接してくれるところ、いつも剛先輩とふざけてるけど、サッカーの試合とかで想像できないくらい真面目でかっこいいとろとか、あと、くしゃって笑う顔と……｣

｢ストーップ！！｣

剛先輩が両手で大きくばってんをつくる。

｢もうなんかお腹一杯だよ〜。
ね？ Aちゃん？｣

｢私に話を振らないでください。
剛先輩と同じだと思われたら困ります｣

琴乃さんは赤面してもじもじとし始めた。
｢はっ、ごめんなさい……。
直弥先輩のことになると、つい
語っちゃって……｣

｢謝んなくて大丈夫だよー。
直弥の好きな人いないと思う。
いたら、俺にぜってぇ教えてくれるはずだし｣

｢そうなんですか！
少し安心しました｣

ほっ、と胸をなでおろす琴乃さん。

｢直弥鈍感だからな〜……。
どうやったら気づいてくれるかな？｣

直弥先輩が鈍感なのはちょっと意外。
う〜ん……。
恋愛したことないからわかんない……。

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