うるさいです先輩。

#14 ページ14

｢じゃあ、何やるか教えるね？｣

そんな一言で始まったマネージャー講習会。

思っていた以上に大変で

はやくも心がポキッと音をたてて折れそう。

そんな私に比べて琴乃さんは余裕そう

｢Aちゃん大丈夫？｣

なんて私を気遣ってくれる。

やっぱりあのとき断っとけば……
なんて考えても後の祭。

｢な、なんとか……｣

｢そっかぁー、ならよかった！
大変だったら言ってよ？
無理しすぎちゃ体に悪いからね？｣
やっぱり琴乃さんは優しい。

ちょうど休憩になったらしい。
水分補給をしにこっちに雪崩のようにきた。

集まるのは琴乃さんのほうばかり
私は暗いから、明るい琴乃さんのほうが人気。

｢俺にも水ちょうだい？｣
珍しく私に声をかけてきたからスポドリを手渡す。

｢どうぞ……｣
と手渡すと

｢Aちゃんありがとー！｣
と剛先輩がいた。

｢ゆっくりなれてってね？
自分のペースで大丈夫だからさ｣

なんて優しく言いながら髪の毛をくしゃくしゃに撫でる剛先輩に不覚にもキュンとした。

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