#11 ページ11
昼休み、事件は起こった。
私が如月さんと他愛のない話をしながらお弁当を食べていた時のこと。
｢ねぇ、Aちゃんの
たまご焼きちょうだい！
私の唐揚げあげるからさ！｣
｢別にいいですよ｣
｢ありがとうっ！｣
パクリと一口で頬張ったと思ったら幸せそうな表情。
私もそれに見習って唐揚げをパクリと頬張る。
如月さんは表情がコロコロ変わるから見ていて飽きない。
｢いいなぁ〜。
俺にもちょうだいよ、Aちゃん特製のたまご焼き｣
うげっ……。
おそるおそる後ろを振り向いてみれば、
苦手な人間ランキング第１位独走中の
剛先輩がいた。
｢なにその、めんどくさそうな顔。
俺一応先輩だよ？｣
｢あなたのことを私は１回もただの先輩として扱ってません。すごく面倒くさくて、絡みたくない先輩として扱っています。それに、さら〜っと会話に割り込まないでください。
如月さんが困ってます｣
如月さんはオロオロしているのを見た剛先輩が
それって、俺じゃなくてAちゃんの俺に対する態度のせいなんじゃ……
とかボソッと言っていたような気がするけど無視。
｢なので、自分の教室へお帰りください｣
しゅんとする先輩。
体育ずわりでブツブツどうせ俺なんか……と、人差し指で床に八の字を書くという典型的な落ち込み方。
そんな少しカオスと化し始めたこの場所ににつかわないあひゃひゃひゃっ、と特徴的な笑い声。
私が知っている中では１人しかいない。
｢ごめん、２人のやり取りが面白かったからつい｣
この方はサッカー部部長の小林直弥先輩。
よにいうイケメンっていうやつだ。
小林先輩のファンクラブがあるとかないとか……。
｢入部届け渡し忘れてたから持ってきたんだ。
書き終わったら俺に渡しに来て。
俺、剛と同じクラスだから｣
はい、と言って紙を渡される。
｢ありがとうございます！｣
我に帰った如月さんが元気な声で感謝を述べる。
ありがとーござーます。
私は対照的にやる気のない返事。
｢じゃあ、よろしくね〜｣
と、小林先輩はまだいじけていた剛先輩をズルズルと引きずって出ていった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 41人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ほふバ - めっちゃhit数減ってますやん…更新お願いしますね。 (2019年1月23日 15時) (
レス) id: 9096932e32 (このIDを非表示/違反報告)
しぐ(プロフ) - ゆあ♪さん» うっす (2018年10月4日 21時) (レス) id: 7d4dce28ea (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ♪(プロフ) - あとお前の新しい垢わからんからコメ私のところでもここの返信でもどこでもいいからやっといて (2018年9月15日 19時) (レス) id: 243a7bbe66 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ♪(プロフ) - 待ってお前偉すぎか。あと1年始まってすぐメネラウスはやばいw (2018年9月15日 18時) (レス) id: 243a7bbe66 (このIDを非表示/違反報告)
きみまろ - 面白〜いです！！ (2018年4月5日 0時) (レス) id: 8535c92be4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しぐ(シェゾ) x他1人 | 作者ホームページ：
作成日時：2018年3月10日 17時
