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138話 ページ39

(ふざけてる…なのに)

「私が大人にならなきゃなのに…どうして芸能人相手にムキになっちゃったんだろ」

どれだけからかわれていたとしても、相手は年下の(きっと)世間知らずなトップアイドルだ。
うまくかわすことだってできたはず。なのに。

(俺、ヌナの前で、カイをやめる。キムジョンインになる)

「…」

長い舞台裏をカメラ片手にずんずんと歩く。
先が見えないほど暗いそこは、スタッフの確認の声が響いていた。
あ、VTRがはじまった。

(ヌナに、俺の気持ちまで、否定する権利ないでしょ)

「…」

ファンの歓声が響く。
待機しているシウミンくんの真後ろに到着すれば、彼も気付いたようでこちらを見てにっこり笑った。

それを見てカメラを構えてRecボタンを押す。…が。

『……えっと』
『?』

質問を待っているシウミン。なのに、どうして?
何故だか言葉がでなかった。

『…ごめんなさい。なんでも無いです』
『ぷっ…なにそれAヌナ笑』
『ほんと…すみません、えっと…』
『おっかしー笑……ヌナ、カメラ向けて?』
『え?』

申し訳なくておろしたカメラを、シウミンが片手で支えて上にあげる。
するとにっこりアイドルの顔になったシウミンがカメラに向かって話し始めた。

『まもなく本番です』
『…』
『実はちょっと元気ないスタッフさんもいるんですけど…笑』
『(ちょ…)』
『僕たちができる全力みせて、この会場にいる全員を元気にさせたいとおもいます!そのスタッフさんもね♪……はい終わり笑』
『シウミンくん…ごめん』
『何言ってるの。ちゃんと撮るものとらないと。ヌナが後から困るでしょ』
『…おっしゃる通りです』

優しくも厳しい言葉に、うつむく。
どうして、私ってやつは。

(キス、しちゃったね)

『(あーもう!!)』
『ヌナ』
『え…』
『百面相してた。そんな顔もするんだね笑』
『ご、ごめん』
『謝ってばっか笑』
『ごめ…う』
『ジョンインのことで頭いっぱい?』
『!』
『あたり?…俺こう見えてするどいから笑』
『…何で…』
『どうして分かるか知りたい?』

出番が近づき、どんどん遠ざかって行くシウミンくん。
どうしよう。また余裕がなくなっていく。

『知りた…くない』
『ほんと強情なヌナ笑』

笑ってステージへと消えて行った。
でも私は。


(恋愛しようよ)


「…消えてよ、キムジョンイン」

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設定タグ:EXO , ベッキョン , 日本人   
作品ジャンル:恋愛
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ANA(プロフ) - 雅美さん» 返信遅くなってしまい申し訳ございません。ありがとうございます!ハッピーエンド目指して頑張ります!ちょっと長くなりそうで怖いですが…笑 (2016年3月19日 19時) (レス) id: 02ef87b870 (このIDを非表示/違反報告)
雅美(プロフ) - スゴく面白くていつも読ませて頂いてます。おおー遂に想いが通じあったのでしょうか!(^∇^) ベクの想いの強さに羨ましいと思っておりました!サセンや「テング」が気になりますが、幸せになって欲しいです~(^^)v続き、楽しみにしてます! (2016年3月5日 20時) (レス) id: 93047d4dc5 (このIDを非表示/違反報告)
ANA(プロフ) - はなさん» ありがとうございます!楽しんでもらえたみたいで嬉しいです!恋愛要素どんどん足していきますので、最後までお付き合いよろしくお願いします(。・∀・)ノ (2015年12月29日 23時) (レス) id: 61b2481670 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - いっきに読んじゃいました!!!!男前主人公とベクが大好きです!(^○^)!所々、いや、かなり笑える場面も多いのにベクのストレートな一途な気持ちがまたキュンキュンします!!!!続きが気になります(^○^) (2015年12月20日 4時) (レス) id: d0f5a1909d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ANA | 作成日時:2015年12月14日 15時

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