111話 ページ12
動きやすそうな、でも暖かそうな黒いジャンパーに身を包み、
首には、うすピンクにチェックが入ったストールをぐるぐる巻き付けてカメラを回すAヌナ。
ぱっと見元気そうだけど、普段両手で支えているカメラを片手で回しているわけだから、なんだか不安げに見えて、こっちが勝手に緊張してしまう。
『A大丈夫?』
『全然大丈夫です!』
衣装のヌナがガラガラとハンガーラックを移動させながら、気遣いの言葉をかけている。
そんなヌナにはちゃんと対応するんだな…なんか嫉妬しちゃいそうだ。
『こらベッキョナ、ちゃんと前向いてて』
『…はーい』
メークヌナに怒られた。ちぇ。あ!
『ヌナ、今日はアイラインなしね!』
『え?』
『シャドウは赤で!ジョンイナみたいにしてほしいの!』
『はいはい』
わがままな相談にも、しっかり乗ってくれるヌナ。
SMのメーク陣は優秀だってスジュ先輩は言ってたけど、本当にそうだと思う。
『リハ終わったら仕上げるから、とりあえずベースだけね。次、ジョンデ』
『ん?俺?はーい!』
元気よく返事したジョンデ。ぼーっとしてたら、早くどけ!と、背中を叩かれた。
そんなようすまでAヌナはきちんと動画におさめていて、なんだか気恥ずかしくなる。
『チェンさん、メークはいつもメンバーが希望をだすんですか?』
『いえ、衣装や髪型と合った雰囲気のメークをプロの方がしてくれます。なので、基本的には僕たちの意見は無いんですけど…今日は音楽祭だし、色々と希望を聞いてくれそうですね笑』
『何?ジョンデも言いたいことあるの?』
『ヌナ〜そんなことありませんよ!笑』
鏡越しに、チェンにニッコリと微笑まれる。その先には、じいっとこちらを見つめるベッキョンがいることは見なかったことにしよう。
『このあとは、リハーサルですよね』
『そうです。本番前最後のリハです』
『まだ50分くらいありますが』
『それまでは、僕ら以外にも沢山のアーティストが出演するので、挨拶に回ります。日本の皆さんにもあとでトモダチ紹介しますね〜』
『…OK、いただきました。ありがとう、チェンくん』
『ヌナお疲れさま!手大丈夫?』
『大丈夫。じゃ、あとで!』
『うん』
一度Recをとめ、化粧台から離れる。
するとすぐ後ろにレイがいて声をあげそうになった。
『…びっくり』
『ヌナー…ちゆちゆする?』
『え』
すると、レイがカメラを取り上げて…っておい!
『僕がカメラ回してあげるよ〜』
『けっこうです!泣』
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ANA(プロフ) - 雅美さん» 返信遅くなってしまい申し訳ございません。ありがとうございます!ハッピーエンド目指して頑張ります!ちょっと長くなりそうで怖いですが…笑 (2016年3月19日 19時) (レス) id: 02ef87b870 (このIDを非表示/違反報告)
雅美(プロフ) - スゴく面白くていつも読ませて頂いてます。おおー遂に想いが通じあったのでしょうか!(^∇^) ベクの想いの強さに羨ましいと思っておりました!サセンや「テング」が気になりますが、幸せになって欲しいです~(^^)v続き、楽しみにしてます! (2016年3月5日 20時) (レス) id: 93047d4dc5 (このIDを非表示/違反報告)
ANA(プロフ) - はなさん» ありがとうございます!楽しんでもらえたみたいで嬉しいです!恋愛要素どんどん足していきますので、最後までお付き合いよろしくお願いします(。・∀・)ノ (2015年12月29日 23時) (レス) id: 61b2481670 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - いっきに読んじゃいました!!!!男前主人公とベクが大好きです!(^○^)!所々、いや、かなり笑える場面も多いのにベクのストレートな一途な気持ちがまたキュンキュンします!!!!続きが気になります(^○^) (2015年12月20日 4時) (レス) id: d0f5a1909d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ANA | 作成日時:2015年12月14日 15時