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デート当日。
Aを一人待たせれば
またナンパされるかもしれないと思った俺は
待ち合わせ20分前に着く。
さすがにまだ来てねーか、と
一息つけば、ベンチに腰を下ろした。
すると、5分も経たないうちに
白いコートに身を包んだAがやって来た。
「雅さん早い！まだ15分も前だよ！？
そんなに温泉楽しみだったの？」
「それは自分だろ。俺はただお前が…」
「私が？」
「…何でもねぇ。行くぞ」
「何なに！？？」と騒ぐAを尻目に
駅の方へ歩き出そうとした時だった。
ドンッと何かが脚にぶつかったと思ったら
そのままガッシリと掴まれる。
「あ？」
脚元を見下ろせば２、３歳くらいの
小せえ男の子が俺の脚に抱きついていた。
「パパぁ！！」
……は？
「…おいっ────」
「ぱっ…パパぁあ！！？
ま、まま雅さん！！どういうこと！！？
まさか、隠し子っ…！！！」
一人混乱し騒ぎ立てるAに
「んなワケねーだろ！」と一喝する。
「スミマセン…」
しょげるAの頭に手を乗せてから
再び男の子に目を向ける。
「迷子か…？」
親らしき人を見渡してみるが
それっぽい人は見当たらない。
「パパ…？」
そんなに俺がパパに似ているのか
不安そうに俺を見上げる男の子に
Aが優しく語りかける。
「ごめんね。
このお兄ちゃんはパパじゃないんだ」
「パパちあう？」
Aが頷くと
男の子の表情が曇ってしまった。
「ボクお名前は？」
「ゆーと」
「ユウトくんか！
ユウトくんはパパ探してるの？」
「うん。パパとおくいっちゃったの。
ママえんえんしてた」
Aは一瞬目を見開くと
また表情を和らげる。
「そっか、えんえんしてたんだ。
じゃあママはどこかな？」
「ママ…どこ？」
自分が母親と逸れてしまったことに
気付いたユウトの顔が強張ったと思ったら
ポロポロと泣き出してしまった。
「マぁマーっ…！！」
母親を呼びながら泣くユウトの涙を
Aが持っていたタオルで拭う。
「大丈夫だよ。ママにすぐ会えるよ」
「交番に行って来る。
母親がまだこの辺りを探してるかもしれねぇから
Aはその子とここに居てくれ」
Aが大きく頷いたのを確認して
俺は周りを見渡しながら交番へ向かう。
すると、反対側の歩道で
慌てた様子で
キョロキョロしている女性を見つけた。
もしかしてと思い
急いで横断歩道を渡り声をかけると
その女性はユウトの母親だった。
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あんず。(プロフ) - 雅さん» 更新停止期間が長かったにも関わらず、最後まで読んでいただき本当にありがとうございました！皆無に等しい私の語彙力では雅さんの魅力を全て引き出すことは出来ませんでしたが、少しでも雅さんが好きな方に喜んでいただけたなら嬉しいです。 (2022年9月24日 23時) (
レス) id: cea1d0e30c (このIDを非表示/違反報告)
雅(プロフ) - 完結お疲れ様でした！ずーっと読ませていただいてました！雅さんLOVEです♥なかなか雅さんのお話ってなくて、すごく嬉しかったです！ありがとうございました！ (2022年9月24日 22時) (レス) @page50 id: 7007161c36 (このIDを非表示/違反報告)
ことみ(プロフ) - めっちゃ気になる〜 (2022年6月25日 23時) (レス) @page41 id: c4b0537998 (このIDを非表示/違反報告)
な(プロフ) - 久しぶりの更新すごく嬉しかったです！！ありがとうございます！！！ (2021年8月15日 22時) (レス) id: 9f6fa53375 (このIDを非表示/違反報告)
雅(プロフ) - 初めまして。ダイヤのA雅さん好きです！ヒロインの無意識の変態おもしろいです！(笑)雅さんの話滅多にみかけないから、嬉しいです！ (2019年2月21日 15時) (レス) id: ff8c7fad23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんず
| 作成日時：2016年9月3日 17時
