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最近なんだか雅さんの様子がおかしい。
今日も練習が終わると
いつものように手を繋いで送ってくれる雅さん。
けれど
「────ね？酷いでしょ？」
「……」
「…雅さん？聞いてる？」
「あ？…ああ！…すまん。何の話だったか？」
といったように
私の話を聞いていないことが多くなった。
最初は私に飽きてしまったのか、と
不安に思いもしたけど
以前、練習後に
私が一人食堂でスコアブックをまとめていると
迎えにきた雅さんが隣に座って待っててくれて
ふと、感じる視線に顔を向ければ
その瞬間、雅さんが私にキスをした。
それはしだいに深くなって
息を吸う時に少し離れた唇に
「雅さん…？」と問いかけると
雅さんは私からダラシなく垂れてしまった唾液を
親指で拭って「悪ぃ…」と顔を赤くして謝った。
もともと自分からキスをするタイプでなかった
雅さんだけど
あれ以来、私から顔を近づけない限り
キスはしないし、してもちょっと触れるだけで
雅さんは顔を逸らしてしまう。
「何かあった？」と聞いても
何もないとかぶりを振る雅さんに
優しく頭を撫でられてしまえば
私はそれ以上問えなかった。
ならば誰かに相談してみようと
翌日の昼休み
声を掛けた相手はカルロスくん。
女の子に囲まれてる鳴に気付かれないように
カルロスくんを教室から
寒くて人気のない屋上の扉前まで連れ出す。
「ごめんね急に呼び出しちゃって…」
「別にいいけど。雅さんと何かあったんだろ？」
察しのいいカルロスくんに感謝しながら
私は息を吸ってゆっくり話した。
「雅さんに嫌われたわけじゃないとは
思ってるんだけど、何も話してくれないし
どうしても腑に落ちなくて…」
雅さんが悩んでいるとしたら
出来ることなら力になってあげたい。
だけど何も話してくれないということは
私には何も出来ないということなのだろう。
自分の不甲斐なさに
制服のスカートを握る手が強くなる。
「…話を聞く限り、
橘は何もしなくていいと思う」
「え？」
わからないと首を傾げる私に
カルロスくんは苦笑いを浮かべる。
「まあ、男にも色々事情があるってことだよ。
橘が心配することじゃねぇし
もし、その時が来たら
雅さんもちゃんと言ってくれると思うぜ」
そう言うと、カルロスくんは
昼飯まだだからと空腹のお腹をさすりながら
私を残して階段を降りて行った。
男の子の事情…？
その時が来たら…？
……え。そういうこと…？
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あんず。(プロフ) - 雅さん» 更新停止期間が長かったにも関わらず、最後まで読んでいただき本当にありがとうございました！皆無に等しい私の語彙力では雅さんの魅力を全て引き出すことは出来ませんでしたが、少しでも雅さんが好きな方に喜んでいただけたなら嬉しいです。 (2022年9月24日 23時) (
レス) id: cea1d0e30c (このIDを非表示/違反報告)
雅(プロフ) - 完結お疲れ様でした！ずーっと読ませていただいてました！雅さんLOVEです♥なかなか雅さんのお話ってなくて、すごく嬉しかったです！ありがとうございました！ (2022年9月24日 22時) (レス) @page50 id: 7007161c36 (このIDを非表示/違反報告)
ことみ(プロフ) - めっちゃ気になる〜 (2022年6月25日 23時) (レス) @page41 id: c4b0537998 (このIDを非表示/違反報告)
な(プロフ) - 久しぶりの更新すごく嬉しかったです！！ありがとうございます！！！ (2021年8月15日 22時) (レス) id: 9f6fa53375 (このIDを非表示/違反報告)
雅(プロフ) - 初めまして。ダイヤのA雅さん好きです！ヒロインの無意識の変態おもしろいです！(笑)雅さんの話滅多にみかけないから、嬉しいです！ (2019年2月21日 15時) (レス) id: ff8c7fad23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんず
| 作成日時：2016年9月3日 17時
