バイトの永瀬と私の日常。【続編風短編集】

酔っぱらい彼女。【Yamashita side】 ページ43

生「お前さ、高校ん時からほんと変わらないよな〜色んな意味で笑」

迎えに来た彼氏がAを引きずるように連れて帰った後、高校時代から今でも親友の生田が声を掛けてきた。

山「Aの彼氏、イケメンだったな。昔からイケメン好きは変わってないんだなアイツ笑」

生「お前だってイケメンだろ笑
もしお前が高校ん時にAに告白してたら、今頃はお前の隣にいたのかもなー」

高校時代の仲間で飲み会やろうって話になった時、Aが来ると聞いて、酔った勢いで告白してやろうと思ってた。

そしたら、まさかのAから、

“実は高校の時、山下の事好きだったんだよね”

とカミングアウトされた。

マジかよー、なんでその時言ってくんなかったんだよって言ったら、

“だって、あの頃山下彼女いたじゃん。
振られるのわかってて告白なんか出来ないよ”

彼女とはすぐ別れたから、その後言ってくれればよかったじゃんって言ったら、

“もうその時は好きじゃなかったんだよ笑
恋愛ってタイミングがあるから難しいよね”

と、笑いながら言った。

昔、私全然料理出来ないんだよねーって言ってたAに、出来ないくせに嘘つく女より、そういう正直な女のが好きだわってフォローしたり、

俺の事を優しいっていうAに、それなら俺と結婚したら幸せになれるなとかふざけて言ってたのも、

全部Aが好きっていうサインだったのに。

今日久しぶりに会って、第一声、

あれ？お前整形した？なんて言ったのも、見違えるくらい綺麗になってたからだし。

でも、その綺麗の原因は、全部あの年下のイケメン彼氏なんだろう。

Aに昔好きだったと言われても、俺も好きだったとすら言えない俺は、やっぱり高校時代と何も変わってないのかもな。

山「なぁ、生田、もう一軒付き合って」

やり場のない想いを酒で流す事くらいしか思い浮かばなくて、

苦笑いする生田の肩を組んで居酒屋を出た。

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