あんたなんか好きにならない。【Ren】

廉の気持ち。 ページ48

廉「俺な、最初っからお前の事好きやねん。

見た目で俺をチヤホヤする事もなく、コイツやったら素の俺で接しても、ガッカリされへんやろなっていう安心感があった。

彼女としてそばに居ったら、俺の事好きになってくれるんちゃうかなって思ってた。

それやのに、お前は俺を好きになるどころか、俺と別れて岸さんと付き合いたいとか言い出すし。

お前にだけは、俺の事好きになって欲しいってずっと思っとったのに。

大体、他の男によそ見してたんはお前の方やん、俺はずっとお前だけを見てたんやで？」

廉にそう言われた直後、私の頭の中が完全にパニックになった。

「え、何よそれ。

それじゃあ、私が廉を好きになるより前から、廉はずっと私の事好きだったってこと？」

廉「せやから、さっきからそう言うとるやろ!!
いい加減気づけや、この鈍感女!!」

酷い。酷すぎる。

でも、言い方はこんなにも酷いのに、廉の素直な気持ちが伝わってきて思わず涙が溢れた。

「そっちこそ馬鹿じゃん!!

私は好きだって言ってくれなきゃわかんないんだから、そこは廉から言うべきでしょ？」

私が泣きながら廉に言い返せば、

廉「まぁそれはそうやな、それはゴメン」

廉が謝りながら私を抱きしめた。

「えっ？廉が珍しく謝ってる!!
やだー、何か気持ち悪いんですけどー!!笑」

廉「オイ、お前ふざけんなよ？笑」

そう言いながらも、気付けば付き合っていた頃のように二人で笑っていた。

廉「ほんなら、今からAは俺の彼女って事でええ？笑」

「うん、まぁしゃあなしでな!!笑」

そして、私達は晴れて再び恋人同士になったのだった。

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