Episode39* ページ9
(Aside)
『すみません……応援席の方でも良かったのに、
わざわざベンチに呼んでいただいて。』
つくし「いいんです、いいんです！！
きっと近くでAちゃんが居てくれたら、
氷浦君も頑張れると思いますよ！」
つくしさんがニコッと微笑む。
最初は応援席でひっそりと
この試合を見守ろうとしていた私だった。
しかし、つくしさん達が応援席に座っていた私を見つけ、
良かったらベンチで皆を応援してあげてほしい。と
声を掛けに来てくれたのだ。
確かにここだと貴利名の顔が良く見えるし、
皆を間近で応援することが出来る。
マネージャーさん達に感謝しなくちゃ。
杏奈「あ、そろそろ試合が始まります。」
_______試合開始のホイッスルが鳴る
明日人「よし！！！皆、攻めるぞ！」
明日人がボールを蹴って敵陣に攻め上がる。
野坂君は不敵な笑みを一瞬浮かべた様に見えた。
野坂「グリッドオメガ！！！！！！」
試合開始早々、王帝月ノ宮サイドの方も攻撃を仕掛けてきた。
野坂君の合図で王帝の選手が雷門サイドへ果敢に切り込む。
氷浦「？！！ うわああぁあぁあっ！」
明日人「うわああぁあ！！なんだこれっ…！！」
フィールド内に大きな竜巻が発生し、
雷門の皆の身体は空中に持ち上げられた。
つくし「あ！あれは！必殺タクティクス…でしょうか。」
『なっ…なにあれ、酷い…！！』
竜巻がフッと消えると、
雷門の皆は、地面に激しく身体を打ち付けられた。
苦しみ悶えながら倒れていく皆……
悲惨な光景に目を覆いたくなる。
野坂君はお構いなしに果敢にゴールへ攻め上がる。
のりか「っ！ああっ！！！」
先制点は王帝に取られてしまった。
その後も王帝は反則ギリギリなプレーが多く、
雷門の皆の身体はボロボロだった。
『こんなのどうかしてる……！』
前半終了の合図がかかる。
つくし「？Aちゃん、どこ行くの？」
『すみません、すぐ戻ります！』
私は王帝…野坂君がいる元へ走っていった。
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作者名：渡邊妃葵*わたなべひなた | 作成日時：2018年12月20日 22時
