女の子、梵天に入るってよ

2 皆様はじめまして ページ2

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死んじゃったお母さんは



とっても冷たくて



幸せそうな顔をして



亡くなった。



『おかっ……さ……っ』



涙がお母さんの顔に落ちていく。涙で辺りがぼやける。



神様、神様がいるならこれが嘘だと言ってよ。



父「お前も逝くか？」

『……』

父「親子仲良くあの世に逝かせてやるからよ」



そう。私ももうすぐお母さんの元へいくよ。



待っててね。



私は再度、目を瞑る。







パァン！



『……？』



今の音ってーーー



銃声？



恐る恐る目を開けるとお父さんが倒れていた。



お父さんの後ろには男の人たちが立っている。



……誰？



竜「はい、スクラップ〜」

九「梵天を利用して金儲けしようなんざ100年早ぇよ」

三「裏切り者に梵天の鉄槌を！」

蘭「てか女が倒れてる。こいつにやられたのかな」

鶴「結婚してるって聞いたぞ。家にいるわけだし夫婦なんじゃないか？」

望「娘は生きてるな」

万「…………」



7人もいる。



一体……この人たちは誰？お父さんの知り合いなのかな……！



けど、私でもわかる気がする。



この人たち……お父さんより……



やばい。



三「オイてめぇ」



ピンク髪の口に傷がある男がしゃがみこみ、私に話しかけてきた。



三「このドクソ野郎は梵天の名前使って金稼ぎしようとしてたんだよ。てめぇ、何か知ってるか？？」

『…………』



怖くて言葉がでてこない。梵天って何？



鶴「怖がってるだろ三途。優しく聞けねぇのか」

三「うるせぇ。てめーは黙ってろ鶴蝶」

蘭「女の扱いが分かってねえな」

竜「なんでこんな奴がナンバー2なのかな」

三「てめえ！表に出ろコラ！」

九「お前らこんなとこで喧嘩やめろ！」



なんで私、この人たちの喧嘩を見せられてるんだろう。



お願いだから、早く私も



あの世に逝かせて？



望「どうする？ボス」

万「……」



ボスという人は、何かを食べている。



なんだろ、あれ。見たことない。



『……な、なに食べてるんですか？』

万「たい焼き」

『たい……焼……き？』

望「なんだ、知らねぇのか？」



たい焼き……



名前だけ聞いたことはある。



学費以外のお金はだいたいお父さんが使って、ずっと貧乏だったから買って貰えなかった。



たい焼きが甘いものなのか辛いものなのか私には知らない。



万「食うか？」

『えっ……』



私がたい焼きを見ていると、ボスという人は食べかけのたい焼きを私に見せた。




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