8話 ページ8
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三途side
アジトの廊下を歩いてるとAを見かけた。アイツは俺に気づいていない。いつもはすぐ気づくのに珍しいな。
山「Aさん!」
『あ、山田くん』
あの山田って奴、最近梵天に入った雑魚じゃねーか。確かココの部下だったよな。
山「この後暇ですか?よかったらご飯行きませんか?」
ほォ、飯誘うぐらいだから随分Aを慕ってんだな。
アイツはどう答えるんだろう。俺にいつも向けてるみたいに笑顔でも振りまくのか?
それともーーー
『ごめんね。気持ちはありがたいけど無理なんだ』
山田を気にせず、スタスタ歩くAは初めて見る。
山「ちょっと待ってください!」
『ごめんね、私急いでるから』
笑顔もなければ、いつもより低い声。
初めて見た、あんなAの姿は。
本当に俺だけが特別、なんだろうか。自惚れてもいいのか?
三「A」
『あっ!三途さん!』
山田に嫌そうな顔を向けるAに声を掛ければ、俺を見た瞬間笑顔になるA。
『三途さん、どうしたんですか?』
三「腹減った。飯行くぞ」
『うわっ!』
Aの手を引くと、顔を真っ赤にしてキャーキャー騒いでいる。猿かよ。
そんなAを横目に山田を見ると、俺を睨み付けている。生意気な野郎……だな。
ココには悪ぃけど、仕方ねぇな。その分俺の部下から回せばいいか。人手は足りてるんだ。
Aと飯に行った後、アジトに帰ってくるとすぐAにハッカーの仕事を無理やり頼み、部屋に閉じ込めると俺は事務室に山田を呼び出した。
事務室に入ってくる山田は少し怯えている。わかってんじゃねぇか。
山「な、なにか用ですか……?」
三「さっきの、俺の前でいい度胸だな」
山「何をーーー」
三「A絡みだよ」
山「べ、別に三途さんには危害を与えてないですよね?
僕はAさんが好きなんです。本当は付き合いたいんです。
けどいつもAさんは三途さん、三途さんって。
だからご飯誘うぐらいならいいかなって思って」
三「お前のことは調べた。
強制わいせつの前科あり。そんな奴にAは渡すかよ」
山「それは過去の話です!その話は今関係ありません!」
三「何回も同じことしてサツに捕まってる奴が言える事じゃねぇよ。
死ね。てめぇにはAは渡さねぇ。せいぜいあの世にいる好みの女達と幸せに暮らせよ」
そう山田に伝えると、俺の自慢の愛刀で心臓を貫いた。血が汚ぇな。
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ゆき(プロフ) - 更新楽しみにしています!!頑張ってください! (2021年9月23日 16時) (レス) id: 71bdc7cd9e (このIDを非表示/違反報告)
無気力に自信が有る人 - あ、クライマックス………いや、作品の波……?でしょうか。更新頑張ってください! (2021年9月20日 18時) (レス) id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
叫びすぎて喉痛い - ふっ…控えめに言って神 (2021年9月18日 20時) (レス) id: bf3a83fab0 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - うわぁ!!!神作品!!!自覚してくれ三途くん!!!更新楽しみに待ってます! (2021年9月16日 18時) (レス) id: f68d781c31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:乱れ桜 | 作成日時:2021年9月14日 14時