好きです！三途さん！

13話 ページ13

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『おはようございます三途さん！
今日もいい匂いですね！』

「毎朝毎朝うるせぇなてめーはよ。少しぐらい黙れねぇのか」

『冷たいところもまじで素敵です！』

「へーへー物好きな女だなお前」



もはやこの会話も毎朝の恒例行事。



「って、オイ！
付いてくんじゃねーよ！」

『くそぅ……ばれたか』

｢こないだのＧみてーに殺られてーのか？｣

『殺生はよくないですよ』

｢人殺しが何ぬかしやがる｣



三途さんに気づかれず、シャワーを浴びに行こうとしてる三途さんについて行こうと思ったのに。バレてしまった。もう少し気配の消し方勉強しようかな。



『あー！三途さんが冷たい！
心が冷えて痛いなー！寒いな』

「うるせーな｣

『ただ私はシャワーを浴びてる三途さんが見たいだけなのに！』

「雨降った日にいつも見てんじゃねーか」

『いや！シャワーと雨は別なんです！
けど雨でも濡れたら匂いが充満しますよね。その時はもっと三途さんの匂いがして幸せです』

「黙れよ変態」

『変態といわれても今日も三途さんが好きです！』

「そうかよ……」



するとシャワーを浴びに行くと思いきや、私に向かって三途さんは歩いてくる。



え、なに？キスかな？いってきますキスしてくれるのかな？



待っていると、三途さんは腰を丸め私と視線を合わせる。腰丸めてるの可愛いね。



「じゃあ一緒にシャワー浴びっかAちゃん♡」

『え……』



すみません、今なんて言いました？うまく聞き取れませんでした。耳がおかしいのかな？今度耳鼻科行って見てもらおう。



『すみません、もう1回言ってください』

「あ？もう1回？欲しりちゃんだな。
だからこの三途さん……春ちゃんとお風呂入ろうぜ？♡」



…………



……………………



バタッ



いつの間にか見えるのは天井のみになった。



は？



え、なに、そのセリフ？いつそんなこと覚えたの？誰が教えたの？教えたやつでてこいや。



てか、え、自分のこと春ちゃんって言った？え？



『無理ぃぃいいいい！
きゃわいいいいい！』



なにこの人！本当にかわいい！さすが私が好きになった人だね！



ツンデレなのは分かってるけど、本当急にデレるのはやめて！悶え死ぬ！



『…………分かりました！三途さん！
一緒に入りましょう！私でよければ！』



バッと飛び起きると、既に三途さんはいなくなっていた。



逃げられたなこりゃ。



『あー、くそ！』



今日も私は三途さんが好きだ！





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