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1話 ページ3

ざっかざっかと胸のあたりまで伸びている茂みをかき分けて、小さくなる蜻蛉を追いかける。道なき道を進むのはここが田舎故に慣れてはいるが、初めて入る場所には流石に億劫にもなる。けれどもそこで日和るほどではない。

「けどなあ、流石になあ」

衝動のまま飛び出してきたけれども、本当にここがどこか全くわからない。狭い町だから、初めて行く場所なんかほとんどないと思っていたんだが、認識を改めなければなるまい。

「キレーな水辺探しでもあったんだけど、と」

前方の大きめの岩を軽く飛び越えて、辺りを見回す。建物の影も見えないとは、なかなかに奇妙だ。追いかけ始めてまだものの数十分。軽く走るくらいの速度だけど、そんなに距離ができただろうか。

「おお、あれなんだろ。でっかいなあ、都会みてー」

出てくる感想がこれとは、と自分でも笑ってしまうが、実際修学旅行くらいでしかあんなに大きな建物なんて見たことがない。それほどのサイズの建築物が前方に見える。
また、搔き分ける草木も少なくなってきて、光がちかちかと現れる。それに目を細めて、一際大きな光にぐっと目を瞑ると




「んー......うん???」




見たことのない建築様式の建物に、見慣れない制服を着た大人たち。多い、多い。人が多い。

「えー、......コンクリート打ちっぱなしか......?ていうか人多......酔いそ......ひぇ......」

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mari(プロフ) - かなとさん、申し訳ありませんでした。すっかりタグ等のことを失念しておりました。ご指摘感謝いたします。今後はこのような不手際がないように気をつけます。 (2019年4月3日 20時) (レス) id: e7ce177d6b (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年4月3日 20時) (レス) id: 6c274df2ad (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mari | 作成日時:2019年4月3日 20時

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