宝の持ち腐れ ページ14
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ユウside
……まぁ、そんな儚い犠牲(笑)もあったりはしたのだが。
私は正式にディアソムニア寮の生徒となった。
正確には寮長の監視下、という形なのだが。
傍から見たら、悪い噂しかない私とアイの同居は危険すぎる。
実の所前々から私をアイから引き離す話はトップ同士の間で出ていた。
だがどの寮もそんな見え透いたクズ野郎を受け入れる気にはならず、互いに押し付け合い。
一部の寮長は静観、または興味無さげ。
寮長がそうでも下が収まらない。
そんな事情から、一番反発が少なく寮長や副寮長とも親交があったディアソムニア寮に私は迎え入れられる事になった。
正確には、ツノ太郎とリリア先輩が痺れを切らした形のようだったが。
(正直有難い)
相手の力を強く見立てる、という事は内に恐れを潜めることと同義、とは私の持論だが。
7つの寮の中でも異色の立ち位置にあるディアソムニア寮に転寮してから、絡まれる事は目に見えて減ってきた気がする。
ディアソムニア寮に推しでも居るのかアイの嫌がらせはパタリと止んだが、最近目が合った際の睨み付けが最早殺意を孕んでいるようにも見える。
どうせならアイを帰せば良かったのに、とはちょっと思う。
だが、それでも身の程を知らない馬鹿は何処の世界にでも居るという物。
今日も今日とて、借りた本を返そうと図書館に向かう最中二人から離れた隙を狙って馬鹿が絡んで来た。
因みに一命を取り留めたグリムはツノ太郎にやたら懐いている、ちょっとジェラシー。
｢半端者如きがこの学園に居るなんぞーーガァッ？！｣
有難い事に馬鹿は一人だ。
腹もがら空きに殴り掛かって来た為、腹を殴ると見せかけて脳天に丁度返そうと思っていた分厚い本をそのまま叩き込んだ。
一撃で昏倒、流石の威力である。
分厚い本は鈍器になる、これ常識。
｢三日掛けて完読した情報がミチミチに詰まった図鑑は重かろうよ｣
これが日本の六法全書なら法の力(物理)が出来るのに、惜しいことをした。
このまま放置するかクルーウェル先生の部屋にぶち込むか、と考えていると不意にパチパチとした拍手の音が聞こえてきた。
｢いやぁ、流石お見事ですね！｣
｢学園長……｣
近道をと思って通ったが、そういえば此処は学園長室の前だった。
両手に持って振りかぶっていた本を降ろす。
ニヨ、と仮面の奥の眼が妖しく歪む。
｢しかしそんなに強いのに、勿体ないですねぇ。
そんな潤沢な物を持っているのに、まさに宝の持ち腐れだ｣
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一人の時×学園長=不穏
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サッポロポテイトゥ - 最高です！リクなのですが‥わ、私オクタが大好物でして‥少し絡んで欲しいです！この話とても面白く、目からオアシスメーカーですー (2023年1月19日 13時) (
レス) @page5 id: 186cc97eda (このIDを非表示/違反報告)
マロ汰(プロフ) - 葉月さん» わー一番乗りおめでとうございます！続編も引き続き頑張って行くので、よろしくお願いします(*´∀`)♪ (2022年12月26日 22時) (レス) @page8 id: 12860d964e (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - 評価とお気に入りの一人目は私が頂きました！！マロ汰様の文章や内容どれも大好きなので続編も更新楽しみに待機しております！！ (2022年12月26日 16時) (レス) id: 7976f6f747 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マロ汰 | 作成日時：2022年12月26日 16時
