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弐拾.煉獄の妻 ページ25

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夢主side



煉「……名前を呼んでくれないか、紬」

『はい、名前を…………ん?』



とくり、一つ揺れた心臓。

見上げれば真剣な顔をしていて、今度はどくりと心臓が上下した。
目線を下に落とせば、大きな手がギュッと握り返してきた。
街の外れ、人の往来も控えめ。
周囲の音が遠くなり、自分の心臓の音だけが五月蝿く鳴り響いている。



……否、考えてみろ。



最早此処で、意地を張る必要は無いのでは?



私が隠し持っていた諸々の負い目を悟り、待っていてくれた。
それに、少しづつだけど私も…。
なら、その恩を返さなければ。

もういっそ、委ねてしまえば良いんだ。


嗚呼、そんな顔しないでよ。

私はもう、貴方の物なのに。



『……杏寿郎さん』

煉「!!」

ふ、と口角を上げた。

『これで、お互い呼びあいっこが出来ますね』

煉「……あぁ、そうだな」

煉(…………噛み締めよう、この時間を)


……私だけが、意固地になっていただけなんだな。

だからもう認めよう、そして生きよう。
この人の妻として、この人の伴侶として。
…煉獄 紬として、これからも。


『杏寿郎さん』

煉「ん?」

『大好きです』


煉「ーーあぁ、俺もだ」




笑顔の杏寿郎さん、かっこいいなぁ。







だが、私は知らなかった


路地裏の影に、女が一人




それが悪女でもはたまた柱の女性でも無いと


藤色の瞳が静かに歪められた







?「……。」









┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

これで夢主による負い目は半分くらい解決しました。
一見するとこれで終わりでも良い気がしますがまだまだ物語は続きます。
未だバックには負い目の元となる藤ノ宮家がありますが、少なくとも"個人"での負い目はほとんど解消されました(再燃しないとは言ってない)

裏を返せばこれから五割増しでイチャイチャします、書くぞ書くぞ!\( 'ω')/ウオアアアアアア!!

【因みにこれから書く予定の話一覧】※忘れっぽい作者が確認する為とも言う


・夢主の両親

・悪女

・無限列車編

・藤ノ宮家について


細かいところ(ネタバレになりかねない奴)は省いていますが、つまるところ完結にはまだ程遠いです(・・;

完結に行けるかどうかすら怪しいですが、どうかお付き合い頂けると嬉しいです。



……あ、因みにこの後に番外編を控えてありますので見たい方はどうぞ(´ω`)

【日頃のご愛顧に感謝を込めて】煉獄の妻はとても強い【番外編】→←大正コソコソ噂話



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作者名:朝霧 アテネ | 作成日時:2022年8月23日 23時

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