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壱.出会い頭に張り手とは斬新な ページ2

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夢主side



バチンッ


耳の横で何かが強く弾ける音がし、次いで右頬にじわじわと熱が広がっていく。
嗚呼、頬を張られたのだとぼんやりと理解した。

…何故?

『…何故私に張り手を?何か貴方に失礼な事をした覚えはありませんが』

愛「ッ…アンタが、あたしの杏寿郎を取るからでしょ!!」

『はい?』

思わず首を傾げる。

杏寿郎、きょうじゅろう、キョウジュロウ…。
はて、そんな名前身近だと私の旦那様しか居ない筈ですが…。

取った……取った?

『おかしな話ですね、私は15の頃に旦那様に嫁ぎました。
それ以前に、貴方の姿を見かけた事はありませんが?』

愛「だってあたしと杏寿郎は結ばれる運命だもん!!人の男を旦那様だなんて!!酷い酷い酷い!!」

『???』

ふむ、本当に人間を相手にしているか怪しいですね…。

冷静に見据えるも、ドスドスと地面を踏み鳴らし私に向かって何やらキーキーと怒鳴っている。
申し訳ないが、一割程しか理解出来ないのでもう少し人に寄せた言葉で喋って欲しい。

…そもそも、根本からおかしいのだ。

この人とは会ったことも無いし、今が初対面だ。

しかし、既に私の事を知っていたのか出会い頭に張り手と来た。
此処まで暴力で自己紹介した人も珍しい気がする。

…困った、完璧に理解出来ない。

……ハッ、そうか分かった。



『貴方、話が通じない人種ですね?!』

愛「はっ???」

…………あ、不味いつい心の声が。

慌てて口元を隠すが、時すでに遅し。
最初は固まっていたが、次第に顔がじわじわと真っ赤に染まっていく。
心の声は結構毒舌なのが私の悪い癖だ、反省反省。


愛「何よアンタ醜女の癖にこのあたしにそんな口きいてくぁwせdrftgyふじこlp?!」


わぁ、人語が遂に消滅した。

人ってこんなに般若みたいな顔出来るんだなぁ、とぼんやり思う。
流石に私の対応も悪かったかもしれないが、初っ端から暴力で第一位印象を植え付ける人にそんな遠慮はこれっぽっちも要らないと思う。異論は認めん。

性格が悪い?元からですので。

しかし、このままだと困りますね…。

まぁ、こういう時は…。


『逃げるが勝ち、なのです!』

戦闘能力は無いが、足の速さだけは昔からの密かな自慢である。

愛「あッこら待ちなさいコラ!!この醜女!!臆病者!!」


待てと言われて待つ人なんていませーん!



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弐.嫁視点抜きでも多分旦那様は世界一顔が良い→←設定



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作者名:朝霧 アテネ | 作成日時:2022年8月23日 23時

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