なくしもの（嵐 大野） ページ42
all 第三者
Aは青白い顔でテレビ局の廊下を歩き回っていた。
スマホがまた無くなってしまったのだ。
テレビ局の楽屋で収録までの時間をぼーっとして過ごしていたら、いつの間にかスマホがなくなっていたことに気づいた。
前回のスマホ紛失事件を踏まえて、首から下げられるようにスマホストラップを買ったのだが、忽然と姿を消した。
楽屋を探し、局の中を思いつく限りの場所を探すも、見つからない。
もう警察に行くしかないかと思い始めていた矢先、Aの視界に見覚えのあるスマホが映った。
誰かの手に握られた自分のスマホ。
Aはほっとして全身の力が抜けた。
と同時に、今まで焦りで狭かった視野が、だんだんと広がってきた。
スマホを持っているのは東山で、その東山と会話しているのは大野。
スマホを無くしたのは、東山の楽屋に挨拶に行った時だったのだ。Aはだんだんと記憶が蘇ってきた。
スマホが見つかって嬉しい反面、この2人に見つかったことを考えると、Aはお尻がむずむずしてきた。
会話する2人に声をかける勇気が出なかったAは、くるりと踵を返して、なるべく存在感を消しながらその場を離れようとした。
「あ、A、ちょっとおいで」
東山に呼び止められては無視はできない。
一度止まって、ドキドキと素早く脈打つ心臓を鎮めて、平静を装って、笑顔を作ってから、Aは振り向いて近づいた。
「お、お疲れさまです」
「今、逃げようとしたでしょ」
「…えっ、そ、そんなことは…」
「呼び止められたのに心当たりは？」
「…え゛」
直球過ぎる東山の質問。
Aは動揺して、もう笑顔も平然もつくりようがない。
そんな様子を見て、東山と大野は苦笑した。
2人は、この数秒のAの百面相を見ていたのだ。
顔面蒼白のAがふらふら廊下の向こうから歩いてきたかと思えば、スマホを見て急に安心した表情に変わり、自分たちを見て一瞬で表情がこわばり、肩を落としてそっと立ち去ろうとしたこと、全てを見ていた。
今更、何を隠せるだろうか。
「…す、スマホを忘れました…」
「“なくしてた”んじゃなくて？」
「…っ、なくしてましたっ、」
「これ僕の楽屋にあったんだけど、なんでAのだってわかったと思う？」
「わかんないです…」
「メッセージの通知に、Aの名前があったからわかったの。」
「…すいません、、」
「『すいません』はいいんだよ、別に。僕は何も被害受けてないし。」
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そう(プロフ) - nanocaさん» 嬉しいお褒めの言葉、、ありがとうございます❤︎リク、了解です！遅くなってしまうかもしれませんがご了承ください、、！ (9月24日 22時) (
レス) id: 9450fde163 (このIDを非表示/違反報告)
nanoca - 主様の作品大好きで！！毎回更新楽しみにしてます！全部好きですがなにわ藤原くんの話が気に入ってます♡あの。。なにわ大橋くんでリクエストってしても良いですか？！ (9月24日 3時) (レス) id: 413e5750af (このIDを非表示/違反報告)
そう(プロフ) - Rさん» いつも読んでくださってありがとうございます！！コメント、嬉しいです♡これからもよろしくお願いします！ (9月14日 21時) (レス) id: 9450fde163 (このIDを非表示/違反報告)
そう(プロフ) - 雪さん» こんにちは〜、コメントありがとうございます！永瀬くん、了解です！ (9月14日 12時) (レス) id: 9450fde163 (このIDを非表示/違反報告)
そう(プロフ) - ミーさん» こんにちは！了解です、頑張ってみます！ (9月14日 12時) (レス) id: 9450fde163 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そう | 作成日時：2020年12月13日 15時
