わからないことは、 (Hey!Say!JUMP 伊野尾) ページ34
all第三者side
「わからないことは早めに聞くこと。仮に間違ってても、早めに聞けば傷が浅いうちに修正できるでしょ?」
そう伊野尾は、目の前で肩を落としているAに言い聞かせた。
Aには、“質問するのは迷惑なんじゃ、、”という思いがあるらしく、一人で悩んでることもしばしば。
そういう遠慮をする場面ではない。
わからないのに1人でどうにかしようとしたところで、ミスを誘発したり、修正のできない失敗に繋がったりするからだ。
伊野尾は既に何度も言い聞かせているのだが、なかなか変われない。
そして遂に、そんな性格がボロを出した。段取りを十分に理解しないまま、ロケに参加してミスをした。
ミスとは言っても、本当に小さいもの。
ロケ中に散りばめられたミニゲームのルールがわかっていなかっただけだったから。
ポンコツ具合がかわいいと、笑い話のままオンエアされた。
「A、分かった?」
「…わかりました」
Aは伊野尾の想像以上に凹んでいた。
だからきつく叱りはせず、軽く注意する程度に収めた。
* * *
それから時が過ぎ、伊野尾とAは舞台に一緒に出演することになった。
Aは初舞台だ。
舞台は、遂に舞台稽古という佳境にさしかかると、修正などが増えてくる。
加えて、限られた稽古時間の中で、演者や場面の入れ替わりも激しくなる。
どんどんと複雑になっていく中、
「あれ、Aさんいないね。」
「Aさん、ちょっとそこ違うな、、」
「すいませんっ!!」
目立つAのミス。
今までの稽古でさえ、必死になって食らいついていたのだ。
Aの頭はパンク寸前だった。
本番を目前にした緊張感のある雰囲気の中、飛び交う舞台の専門用語と少し早口な指示にせかせかと動く役者さんたちとスタッフさんたち。
Aは、伊野尾にあれだけ口酸っぱく『早めにわからないところは聞きなさい』と言われていたのにも関わらず、ウジウジとしていたせいで、完全にタイミングを逃してしまった。
できることと言えば、必死に周りに合わせて“それっぽく”動くことだけ。
Aが舞台演劇に不慣れなのは仕方がないこと。監督もわかっている。
しかし、不慣れ以前の問題だ。初日が刻一刻と迫る中、一人のもたつきが全体悪い影響を与えていた。
146人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
そう(プロフ) - nanocaさん» 嬉しいお褒めの言葉、、ありがとうございます❤︎リク、了解です!遅くなってしまうかもしれませんがご了承ください、、! (9月24日 22時) (レス) id: 9450fde163 (このIDを非表示/違反報告)
nanoca - 主様の作品大好きで!!毎回更新楽しみにしてます!全部好きですがなにわ藤原くんの話が気に入ってます♡あの。。なにわ大橋くんでリクエストってしても良いですか?! (9月24日 3時) (レス) id: 413e5750af (このIDを非表示/違反報告)
そう(プロフ) - Rさん» いつも読んでくださってありがとうございます!!コメント、嬉しいです♡これからもよろしくお願いします! (9月14日 21時) (レス) id: 9450fde163 (このIDを非表示/違反報告)
そう(プロフ) - 雪さん» こんにちは〜、コメントありがとうございます!永瀬くん、了解です! (9月14日 12時) (レス) id: 9450fde163 (このIDを非表示/違反報告)
そう(プロフ) - ミーさん» こんにちは!了解です、頑張ってみます! (9月14日 12時) (レス) id: 9450fde163 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:そう | 作成日時:2020年12月13日 15時