番外編 ネクタイ1 ページ24
某番組の収録中
衣装と一緒に身に着けたネクタイを見ながら、ニヤついている男が約三名
「アイツら仕事中ってこと、忘れてないか？」
「余程、嬉しかったのでしょうね。」
「俺たちも同じように、貰ったということは黙っておこうな。」
「そうですね。」
そんな会話が交わしながら、ネクタイをひと撫でするメンバーの事などつゆ知らず
ニヤけたままの三名は、暢気にもAのことを思い出していた
2月14日
CH「何か御用ですか？」
控室の前で立っていた人物に声をかけた
振り返った人物が、俺を見て驚いている
「チェ、チェンオッパ。こんにちは。」
いつもと雰囲気が違う、服装やメイクのせいかな
CH「こんにちは、Aちゃん。」
にこっと笑いかけたら、わたわたしている
小動物みたいで可愛いところは、いつものAちゃんだ
CH「今日は、どうしたの？」
「えっと、」
行き交う人が、チラチラとこちらを見てくる
さすがに控室前だと目立ってしまう
CH「ひとまず、中に入って。」
彼女を招き入れると、目ざとくベクが駆け寄って来た
カイは、遠巻きに俺たちを見ている
ベクside
BK「A、待ってたよ〜♪」
差し出した俺の両手に、そっと紙袋が乗せられた
渡された紙袋の中から出てきたリクエスト通りの物
可愛くラッピングされた手作りっぽいお菓子
オシャレな箱に詰め込まれたネクタイ
BK「ありがとう、A。」
「オッパには、お世話になっていますので。」
ん、お世話になっている？
その言葉に引っ掛かりを覚えながらも目の前のAをチラッと見る
今日のA、ミンヌナみたいな雰囲気
何というか、女を強く強調しているような
ん〜、俺的にはいつもの方がいいけど
「オッパ、気に入らなかった？」
取り出した物を手に何も言わない俺の様子を窺っている
BK「とんでもない、すごく気に入ったよ。」
ホッとしたように息を吐いて、隣にいたチェンにも紙袋を差し出した
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作者名：薫
| 作成日時：2018年1月12日 22時
